外壁塗装の完了検査では、足場があるうちに地上から見えにくい高所を確認し、外壁の塗り残しや色・艶のムラ、シーリング、付帯部、塗料の付着、取り外した部品の復旧まで見ます。気になる箇所があれば手直しし、再確認を終えてから足場を解体するのが基本です。
市川塗装では、足場がある状態で、施工した職人による自主検査と、施工管理者による建物全体の完了検査をそれぞれ1回行います。お客様が立ち会う場合は、足場があるうちに高所をご確認いただき、足場解体後に施工管理者と一緒に低所や建物周辺を確認します。高所確認への立ち会いは任意です。立ち会わない場合や足場に上ることを希望されない場合も、会社側で検査を行い、高所写真や工程写真を使って説明します。
この記事の要点
- 市川塗装では、施工した職人と施工管理者が、それぞれ1回ずつ仕上がりを確認します。
- 屋根から足場の段ごとに下りながら、塗り残し、色・艶、シーリング、付帯部、汚れ、復旧状態を確認します。
- お客様には、色・艶・見た目・汚れなど、普段の生活で気になる部分を無理のない範囲で確認していただきます。
- 気になる箇所の手直しと再確認を終えてから足場を解体し、解体後は傷、汚れ、復旧状態を最終確認します。

足場がある状態で職人と施工管理者が検査します。お客様には、足場解体前の高所確認(立ち会う場合)と、足場解体後の低所・建物周辺の確認をご案内します。
施工会社は足場解体前にどこを確認する?
足場解体前は、塗装した面だけでなく、見積書どおりの範囲が施工されているか、塗装しない場所に汚れがないか、外した部品が戻っているかまで施工会社が確認します。特に優先するのは、足場がなくなると近くで見られない高所と、塗り残しが生じやすい細かい場所です。
高所や細部は、施工した職人と施工管理者が確認します。お客様が同じ項目をすべて点検する必要はありません。お客様には、色・艶・見た目・汚れなど、普段の生活で気になる部分を無理のない範囲で確認していただき、専門的な仕上がりは施工会社が判断して説明します。
表は左右に動かせます。
| 確認する対象 | 施工会社が確認する内容 |
|---|---|
| 契約内容 | 塗装範囲、塗装対象外、色、艶、使用材料が見積書や色決めの内容と合っているか |
| 外壁の広い面 | 塗り残し、透け、塗料の垂れ、刷毛跡、ローラー跡、色ムラ、艶ムラ、小さな穴(ピンホール)、気泡、膨れ、剥がれがないか |
| 細かい場所 | 窓まわり、配管の裏、入隅、段差、凹凸模様のへこみまで塗れているか。塗装部分と塗装しない部分の境目に、はみ出しや見切りの乱れがないか |
| シーリング | 隙間、剥がれ、充填不足、表面の乱れ、テープを剥がした部分の跳ねがないか |
| 補修部分 | ひび割れや欠損部分が再び開いていないか、不自然な隙間や段差がないか |
| 付帯部 | 軒天、破風、鼻隠し、雨どい、ひさし、鉄部などの奥まで仕上がっているか |
| 屋根 | 屋根塗装を行った場合は、塗り残し、板金部、補修箇所などに異常がないか |
| 塗装しない場所 | 窓、土間、設備、植木、フェンスなどに塗料や汚れが付着していないか |
| 部品の復旧 | 配管カバー、照明、物干し金具などが元の位置に戻り、緩みやがたつきがないか |
| 清掃 | 施工箇所の養生材やテープが残っていないか、周辺に塗料汚れがないか |
塗装対象外と塗り残しは見積書で区別する
塗られていない部分が、すべて塗り残しとは限りません。建物には、材質や状態、契約内容によって塗装しない部位もあります。施工管理者は、見積書、仕様書、色決め表などと照合し、最初から塗装対象外だったのか、施工漏れなのかを区別します。施工範囲や完成・引き渡し条件については、外壁塗装の契約書で確認すべき項目でも詳しく解説しています。
塗り残しは広い面より細かい場所に生じやすい
外壁の広い面は確認しやすい一方、刷毛や小さなローラーで細かく作業する場所は見落としやすくなります。窓や配管の裏、外壁の入隅、狭い段差、軒どいと鼻隠しが接する部分などは、施工管理者が見る方向を変えて確認します。窓サッシや雨どいなど、塗装する部分と塗装しない部分の境目も、塗料のはみ出しや見切り線の乱れがないか確認します。
シーリングと補修跡は機能と見た目の両方を見る
施工管理者は、シーリングが真っすぐで大きな凹凸がなく、隙間や跳ねが生じていないかを確認します。ひび割れや欠損の補修は、補修した形跡が多少残ることもあります。完全に見えなくなったかだけで判断せず、再び開いていないか、不自然な段差や隙間がないかを見ます。
施工管理者はどのような順番で検査する?
完了検査は、建物の上から下へ進めます。高さの異なる場所を不規則に回るのではなく、同じ足場の段にある四方を確認してから一段ずつ下ると、見ていない範囲が生じにくくなります。
- 屋根:屋根塗装を行った場合は、最初に屋根面と板金部、補修箇所を確認します。
- 建物上部:軒どい、破風、鼻隠し、軒天などを確認します。
- 足場の最上段:同じ高さにある外壁と付帯部を東西南北に分けて確認します。
- 一段下の足場:同じように四方を確認し、一段ずつ地上へ下ります。
- 地上付近:基礎まわり、土間、設備、植木などへの汚れや影響を見ます。
- 全体確認:最後に建物を一周し、離れた位置から色や艶の見え方も確認します。

施工管理者は、同じ足場の段にある四方を確認してから、一段ずつ地上へ下ります。
完了検査はいつ、誰が行う?
完了検査は、足場を解体する前に行います。足場がなくなると屋根や外壁上部を近くで見られなくなるため、職人と施工管理者が足場のある段階で仕上がりを確認し、必要な手直しと再確認を終えてから解体へ進みます。
足場がある間に職人と施工管理者がそれぞれ検査する
市川塗装では、まず施工した職人が自主検査を1回行います。その後、施工管理者が建物全体を1回検査します。施工者と管理者が別の視点で見ることで、作業中には気づきにくかった箇所や、建物全体で見たときの色・艶の違和感を見つけやすくします。
お客様が高所確認に立ち会う場合は、施工管理者が同行し、足場解体前に1回ご案内します。気になる箇所が見つかった場合は職人が手直しし、施工管理者が再確認してから足場を解体します。
- 職人が自主検査を行う
- 職人が気づいた箇所を手直しする
- 施工管理者が建物全体の完了検査を行う
- 必要な手直し箇所を写真と現地の目印で職人へ伝える
- お客様が立ち会う場合は、施工管理者と一緒に高所を確認する
- 職人が手直しを行う
- 施工管理者が手直し箇所を再確認する
- 再確認後に足場を解体し、低所と建物周辺を確認する
お客様と施工管理者では確認する視点が異なる
施工管理者は、塗り残しや塗膜の異常、シーリング、補修部分、付帯部などを専門的な視点で確認します。お客様には、色や艶の見え方、汚れ、見た目の違和感、日常生活で気になる場所を中心に見ていただきます。技術的な良否をお客様だけで判断していただくのではなく、施工会社が根拠を示して説明することが重要です。
市川塗装での検査時間の目安
建物の大きさや塗装範囲によって異なりますが、施工管理者の完了検査は30分から1時間程度を目安にしています。手直しがある場合は、その作業と再確認の時間が別に必要です。
お客様の高所確認は任意で案内する
市川塗装では、足場解体前にお客様へ高所確認をご案内しています。ただし、高所確認への立ち会いや足場へ上ることは任意です。立ち会わない場合や足場に上ることを希望されない場合も、職人と施工管理者による検査は行い、高所写真や工程写真を使って仕上がりを説明します。
厚生労働省は、足場からの墜落防止対策を強化しています。制度の概要は、足場からの墜落防止対策を強化します(厚生労働省)で確認できます。
これは労働者向けの安全対策を説明する公的資料ですが、足場上の確認に安全管理が必要であることを理解する参考になります。
施工管理者は仕上がりをどのように判断する?
完了検査では、一方向から見ただけでは分からない塗膜の状態を、見る角度や距離、光の当たり方を変えて確認します。必要に応じて表面に触れ、見た目だけでは分かりにくい異常の兆候も探します。
正面だけでなく斜め・上・下から見る
正面からきれいに見えても、斜めから見ると塗料の垂れ、ローラー跡、艶ムラ、補修跡が見えることがあります。施工管理者は外壁へ近づくだけでなく、少し離れた位置や上下方向からも確認します。
凹凸の多い外壁はへこみ部分まで確認する
凹凸の深い外壁材では、表面に色が付いていても、へこみ部分に塗料が十分に入っていないことがあります。見る角度を変え、下地が透けていないか、影ではなく塗り残しかを確認します。
見た目だけでなく触って異常の兆候を探す
見た目に大きな異常がなくても、表面を軽く触ると塗膜の浮きや付着不足に気づくことがあります。施工管理者は、必要な箇所で塗膜を傷めない範囲の触診を行い、明らかな浮きや剥がれの兆候がないかを確認します。
光の反射と実際の色ムラ・艶ムラを見分ける
外壁は、日当たり、影、見る方向によって色や艶が違って見えます。施工管理者は、場所や時間を変えて見直し、光の反射による見え方なのか、実際の塗りムラや艶ムラなのかを判断します。
明確な塗り残しや垂れは手直しする
塗り残し、下地の透け、明確な塗料の垂れ、ピンホール、気泡などが見つかった場合は、原因と状態を確認して手直しします。一方、補修跡や外壁材そのものの凹凸など、塗装では完全に消えないものもあります。その場合は、施工上の不具合なのか、既存の形状による見え方なのかを説明します。
完成後に見えない工程は施工記録でどう説明する?
下塗りや中塗り、ひび割れ補修、乾燥時間などは、上塗りが終わると目視だけでは確認しにくくなります。そのため、完了時の見た目だけでなく、施工中の写真、使用材料、作業日報などの記録を整理して説明することが大切です。
ただし、写真があれば使用した材料や施工方法が必ず適切だったと証明できるわけではありません。下地の種類や状態に合った材料を選び、メーカーの仕様に沿って施工管理することが前提です。下塗り材の役割と選び方は、外壁塗装の下塗り材の種類と役割で解説しています。
工程写真・使用材料・塗料缶を記録する
- 下地補修、下塗り、中塗り、上塗りなどの工程写真
- 使用した塗料やシーリング材の商品名・規格
- 使用前後の塗料缶の写真
- 天候、作業内容、乾燥待ちなどを記録した作業日報
市川塗装では、特に工程写真、使用材料、塗料缶の写真を完了報告書の重要な記録としています。作業日報は、日々の作業内容をお客様へお伝えするための補助資料です。お客様が工程写真や空缶だけで施工品質を判定する必要はありません。施工会社が記録を整理し、使用材料や施工内容を分かりやすく説明できることが重要です。
乾燥時間はメーカー基準と現場の状態で判断する
塗料の乾燥時間は、気温、湿度、塗料の種類などによって変わります。施工管理者はメーカーが定める施工条件を確認し、天候や塗膜の状態を見ながら次の工程へ進みます。工期が短いか長いかだけで品質は判断できません。工程と日数の考え方は、外壁塗装の工期は何日?も参考にしてください。
同じ艶のクリア塗装は施工中の管理が特に重要
透明なクリア塗装は、下塗りと上塗りに同じ艶の材料を使う仕様があります。完成後の見た目だけでは各工程の違いを判断しにくいため、施工中の写真、使用材料、塗布量、乾燥時間の管理が特に重要です。
市川塗装では手直し箇所をどう記録・再確認する?
完了検査で手直し箇所が見つかった場合は、職人へ場所と状態を正確に伝え、手直し後に施工管理者が再確認します。写真だけでは場所が分かりにくいことがあるため、全景写真、近接写真、現地の目印を組み合わせます。
全景写真と近接写真を組み合わせて記録する
全景写真では建物のどの面・どの高さにあるかを示し、近接写真では塗り残しや垂れなどの状態を記録します。必要に応じて写真へ印を付け、職人が同じ場所を迷わず確認できるようにします。
マスキングテープで手直し箇所を示す
現地では、手直し箇所の近くにマスキングテープを貼って目印を付けます。テープの色や印の付け方を決めておくと、複数の箇所があっても見落としにくくなります。
手直し後の再確認まで行う
手直しを行っただけでは完了にせず、施工管理者が同じ場所を再確認します。手直しによって周囲の色や艶に違和感が出ていないか、養生テープや汚れが残っていないかも見ます。再確認を終えたうえで足場解体へ進みます。
足場解体後は傷・汚れ・復旧状態を確認する
足場を解体した後は、地上から建物全体と周辺を確認します。足場材の搬出時に傷や汚れが生じていないか、移動した設備や物が元に戻っているかを、施工管理者とお客様で確認します。高所の専門的な仕上がりは、足場解体前に会社側で確認を終えておくことが前提です。
表は左右に動かせます。
| 確認する対象 | 確認する内容 |
|---|---|
| 外壁と付帯部 | 足場材の接触による傷、汚れ、塗膜の欠けがないか |
| 窓・設備 | 窓、室外機、配管、照明などに塗料や汚れが付いていないか |
| 土間・床 | 足場の脚や資材搬出による傷、へこみ、塗料汚れがないか |
| 植木・外構 | 枝折れ、傷、汚れ、移動した鉢や物の戻し忘れがないか |
| 部品の復旧 | 配管カバー、照明、物干し金具などが元の位置に戻っているか |
| 建物全体 | 離れた位置から見た色や艶、全体の仕上がりに違和感がないか |
施工前の写真と比較する
傷や汚れが工事前からあったものか、工事中に生じたものかを判断するには、施工前の写真が役立ちます。着工前に建物や設備、土間、植木などを記録しておくと、足場解体後の確認がしやすくなります。工事後の不具合に備える保証の考え方は、外壁塗装の保証内容と保証期間もご覧ください。
まとめ|会社側の検査後にお客様へ分かりやすく説明する
外壁塗装の完了検査は、施工会社が仕上がりを確認し、手直しと再確認を終えてから、お客様へ工事内容を説明するための工程です。お客様に専門的な検査を委ねるものではありません。
完了検査で大切な5つの点
- 職人の自主検査と施工管理者の完了検査を、足場解体前に行う
- 高所・細部・塗膜・シーリングなどの専門的な確認は施工会社が担う
- お客様には、色・艶・見た目など気になる点を無理のない範囲で確認していただく
- 完成後に見えない工程は、写真・使用材料・作業記録を整理して説明する
- 手直し後の再確認と、足場解体後の傷・汚れ・復旧状態の確認まで行う
お客様が高所確認に立ち会わない場合も、職人と施工管理者による検査は行います。お客様が高所や細部まで判断する必要はありません。色や見た目など気になる点を無理のない範囲で伝え、専門的な仕上がりや手直しの判断について施工会社から説明を受けましょう。
参考資料
- 足場からの墜落防止対策を強化します(厚生労働省) (2026年9月14日確認)
検査体制まで確認して外壁塗装を依頼したい方へ
市川塗装では、沼津市・三島市・富士市周辺を中心に、施工中の記録から足場解体前後の確認まで行っています。外壁塗装を検討している方は、建物の状態や工事内容についてご相談ください。
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AKIHIKO ICHIKAWA