屋根や外壁塗装はしっかりやってもらっているけれど、雨樋にまで頭が回っていない方が多いようです。雨樋には塗装や交換などの必要に応じた適切なメンテナンスが必要です。塗装や交換などの雨樋の各種メンテナンスのご紹介とどんなときにどのようなメンテナンスが必要なのかについてご説明します。
雨樋塗装は必要か?
雨樋の塗装は、その主な目的が美観の維持に限定されています。雨樋も経年劣化してやがては使えなくなり、交換が必要になりますが、20~25年程度の耐久性があります。
通常は破損も少なく、塗装も不要ですが、経年劣化により古くなってツヤがなくなり見た目が悪くなります。雨樋でも屋根や外壁の塗装と同じような三回塗りの手間が必要です。特に下塗り前の下地処理は念入りに行います。
こうした手間や費用をかけても、もともと丈夫に作られた雨樋の場合は、美観の維持にしかなりません。美観維持の必要性を感じない場合は、雨樋塗装を実施する必要はないでしょう。
雨樋塗装と雨樋交換の違い
雨樋塗装については、前項でご説明しました。注意点としては、屋根や外壁と同じグレードの塗料を使い、使用する色に関しても配慮が必要でしょう。雨樋の不具合や破損箇所があれば、塗装前に修理します。
雨樋の場合は、塗装よりも交換作業のほうが簡単です。経年劣化による雨樋の色あせは、塗装よりも交換したほうが、その後の寿命やメンテナンス費用を考えるとだんぜんお得です。
塗装業者に見積りを依頼する場合は、同じ業者での価格を比較するために、塗装時と交換時の二種類の見積りを依頼するようにしてください。
雨樋塗装と雨樋交換の単価相場
雨樋塗装の場合、30~50坪の一般住宅でウレタン塗料を使用した場合、2万6千円~4万5千円の費用がかかります。雨樋交換の場合は、同様に16~30万円の費用がかかります。
こうしてみると雨樋交換のほうがはるかに高い費用がかかります。雨樋の塗装や雨樋の交換工事は、単独で行うのではなく、計画的に屋根や外壁の塗装と同時に行うことで、かかるコスト全体を抑えることができます。
雨樋塗装と雨樋交換はどう選ぶ?
塗装は、防水性を高め、屋根や外壁の耐久性能を維持することができます。雨樋は、主に雨水の排水を行うことがわかっており、塗装を前提としていないことが多く、そのままで使用していても、雨や腐食に強い素材で作られています。塗装が雨樋の耐久性能を向上させるとは考えにくく、どちらかといえば、美観を維持するために行われるものと考えたほうがいいでしょう。
屋根や外壁の塗装のついでに雨樋を塗装するケースが多く、何らかのメンテナンス機会があれば、同時にやってもらうことでコストを抑えた雨樋塗装が可能です。
しかし、一般的な雨樋の耐用年数は、20~25年程度です。すでに耐用年数を超えているような場合は、今後のことを考えて、塗装や補修を行うよりも、雨樋交換工事を選んだほうがいいでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA