適切な塗装間隔を守った三度塗りが大切
塗装で使用する塗料は、塗る量や塗り回数も全て決められています。定められた塗料の量や塗り回数を守っていないと、塗装の塗膜の性能が十分に発揮されないことがあります。
塗り回数以外にも下塗りや中塗りの間、中塗りや上塗りの間の塗装間隔の時間を十分に空けることも重要なことです。ここでは、塗装間隔と三度塗りの基本について解説します。
外壁塗装は最低でも三度塗りが必要
外壁塗装は、一度だけ塗って終わるわけではありません。何度も重ね塗りを行っています。塗り回数が少ないと、紫外線や雨水などの外的環境から外壁表面を保護することができません。
外壁塗装の基本は、三度塗りです。一回目が下塗り、二回目が中塗り、三回目が上塗りです。三度塗りにより十分な塗膜の耐久性が発揮されるようになっており、場合によっては、五度も重ね塗りを行うケースがあります。
塗料ごとに乾燥時間が異なる
塗装前の高圧洗浄や外壁部分補修などの下地調整が終わったら、一回目の下塗りが始まります。下塗り塗料は、上塗り塗料よりも重要です。中塗りや上塗りに使う塗料の外壁への密着性を高める働きがあり、下塗り塗料選びを間違うと、丁寧に塗装作業を行っても、数か月~数年で塗膜が剥がれてしまうことがあります。
下塗りをしないのはもちろん、雑な下塗り塗装作業や外壁の状態に合わない塗料選びでせっかく高額な外壁塗装をやっても失敗に終わることがあります。下塗り塗料は、シーラーやプライマー、フィラー、サーフェイサーなどを使い分けています。
下塗りや中塗り、上塗りに共通するのが、乾燥時間です。メーカーが公表している資料では、3~4時間の乾燥時間を目安としている製品がほとんどです。
乾燥時間の目安は、メーカーのホームページや仕様書にも必ず記載されていますので、メーカー名や製品名などをよく確認して乾燥時間を確認してください。
塗装作業に2~3時間、乾燥時間に3時間以上かかるということは、一つの塗装工程は、一日がかりの作業になってしまうということがわかります。
下塗り塗料が乾いていないと、施工不良が出たり、塗膜が剥がれてしまったり、色ムラが出たりしやすくなるので要注意です。
中塗り、上塗り塗料は同じ塗料を使うことが多くなりますが、光触媒や断熱・遮熱などの高機能塗料を選ぶことがあります。中塗り、上塗りに合わせた下塗り材選びも重要ですので、使用する塗料の組み合わせなども専門家と相談しながら検討したうえで決定するようにしましょう。
塗装工事期間は6日~1週間は必要
三度塗りを基本とする外壁塗装ですので、塗装作業だけでも工事期間は、6日間はかかることになります。多くの塗装業者では、塗装作業に一日、乾燥時間として一日を取り、十分に準備したうえで次の塗装工程に移ります。
雨の日や乾燥している日、曇りの多い日など、季節や気候条件によってもさまざまですが、余裕を持って塗装作業を行っていますので、6日間より短い期間で塗装作業を終えることはないでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA