塗装工事は、全て自社職人が施工するものではありません。依頼する企業によって、下請け業者が施工することもあります。両者にはどのような違いがあるのでしょうか?また、選ぶなら自社職人か下請け業者か、どちらの工事業者がいいのでしょうか?
仲介業者が入ると価格が高くなりやすい
どんな業界でも同じ構造ではありますが、自社施工ではなく、下請け業者を使う工事業者に仕事を依頼すると、必ず中間マージン(又は仲介手数料)が入ります。
下請け業者は、自社職人を使って自社施工を行うことが基本ですので、自社施工であっても、下請け業者であっても、結局同じ職人が仕事をやっていることがほとんどです。
職人への賃金や給料などは同じでも、塗装業者に入る利益は中間マージンを分け合うため少なくなってしまいます。大手のブランド力のある企業へ塗装工事を依頼すると、下請け業者が施工することがほとんどです。
実際には、塗装工事以外にも屋根や外壁、内装などのリフォーム工事を行う場合は、塗装専門業者だけに工事を依頼するわけではないので、ケースバイケースで工事を請け負う会社を使い分けるようにしたほうがいいでしょう。
真面目な塗装職人が多い
会社を運営するうえでは、会社を継続して運営するには利益を出し続ける必要があります。そのため、利益を無視することはできません。しかし、塗装職人は、自社施工であっても、下請け業者であっても真面目な人が多く、工事に対する取り組み姿勢や考え方などに差が生まれるわけではありません。
下請け業者の場合で利幅が少ないと、安い材料を使ったり、工期を短縮したりすることがありますが、そうしたコストダウンも利益を出すには当たり前の行為です。会社も職人も内部で折り合いをつけながら、塗装工事が実施されています。
必ずしも塗装工事の品質が下がるわけではないことを知っておきましょう。
塗装工事だけを依頼するなら自社施工がよい
お客様にある程度の知識があって、屋根や外壁などの塗装工事だけを依頼するなら、自社職人で自社施工を行う塗装専門業者がおすすめです。
塗装業者とダイレクトに話ができるため、塗装品質や仕上り具合に関しては納得できるレベルになるでしょう。しかし、丸投げではなくお客様にもある程度の塗装や住宅建築に関する知識が必要です。
下請け業者の場合は、元請けの管理や営業などを通して下請け業者に連絡を取る必要がありますので、レスポンスが遅い場合や意見の食い違いがなかなか解消できないなどのちょっとしたトラブルが生じることがあります。
こうした理由から、自社職人や下請け業者がどちらがよいか、という判断はケースバイケースだということができます。
AKIHIKO ICHIKAWA