外壁塗装では色の心理的効果を少し意識するだけで印象度もさりげなくアップ
外壁塗装では、好みの色をベースにしつつ、町並みや周囲の環境にも上手く溶け込むような色を絞り込んでから、最終的な塗装色を決定しています。
外壁塗装の色選びでは、施主が好む色が優先されることは当然ですが、選んだ色がそのまま採用されることは少ないでしょう。
様々な角度から検討を重ねるだけではなく、色が持つ心理効果も忘れずに上手に活用すれば、今のお住まいの印象を格段にイメージアップさせたり、全く異なるイメージに変えたりすることも可能です。
色の心理的な効果は、カラーに関する仕事に携わる専門家にとっては、当たり前の知識となっていて、すでにわかっていることが数多くありますので、外壁塗装でも活用しない手はないでしょう。
しかし、いい色やお気に入りの色を選んだとしても、装飾・デザインの種類や塗装する面積の大きさ、周囲の環境や景観と調和した色選びなど、様々なポイントを一つ一つ丁寧にクリアしていなければ、期待する色の効果がうまく引き出せないので、失敗に終わることもあります。
そこで、色が人に与える印象といった見方を中心としながら、その心理的な効果を分析していきます。
対照的な暖色系と寒色系の心理的効果
色そのものは、心理的な効果を持つことがすでにわかっており、塗装色以外でも車の色や包装紙、商品のデザインと色などの各方面で大いに活用されています。
心理効果を元にして色をグループ化し対比させれば、色の特徴がわかりやすくなり、説明しやすくなります。
外壁塗装では、例外はありますが、金や銀や原色などのギラギラするような目立つ色を使う人は少ないでしょう。
わかりやすく目立たせる必要がある店舗の装飾でない限り、戸建て住宅の外壁塗装なら目立つような色を避け、どちらかといえば、落ち着いた色や優しくて柔らかい色、癒されるような色のほうが多くの方に好まれます。
例えば、暖色系や寒色系の色は、どちらもよく採用されている色で、対比させて使うと印象に残る色になったり、逆に高級感や重厚感のある演出ができたりします。
暖色系の色といえば、暖かさを感じさせる色のことです。
具体例でいえば、赤や橙、黄色などの明るくて元気な色といえば、思い浮かびやすいでしょう。
これらの暖色系の色は、見る人にポジティブで元気な印象を与えることができます。
逆に寒色系として知られている、青、紫、緑などの色は、海や水を連想させるため、落ち着いた雰囲気のイメージを印象付けることができます。
外壁塗装で使う色は、単色か、ツートンカラーなどの2色までが多くなっていますが、こちらでご紹介した暖色系や寒色系の色も少しでも採り入れて、配色を上手く工夫すると、ご自身が思い描くような色が持つ印象を相手に与えることができるでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA