外壁材にサイディングボードを使用している場合、経年劣化によりいつかはボロボロになっていき、補修や張り替え工事が必要となっていきます。サイディングボードの張り替え費用は、塗装費用に比べると高額で大規模です。そのため、そう簡単に張り替え工事はできません。そこで、ここではできる限り長持ちさせるコツなどについても解説していきましょう。
サイディングボードにも寿命あり!張り替え工事費用は高額
モルタルや金属系のサイディングボード以外で最もよく選ばれているのが窯業系のサイディングボードです。窯業系サイディングボードは、最も人気があるともいえますが、工事実績が多いだけに、トラブルの数や張り替えの施工実績も多いので、参考にできる情報もネットにはたくさん公開されています。
窯業系サイディングボードの張り替え費用は、全部を張り替える場合、200~300万円ほどの費用がかかります。この料金は、塗装費用と比べてもとても高いということがわかります。
サイディングボードの劣化症状に注意
サイディングボードでよく見かける劣化症状についても知っておきましょう。見つかったらすぐに補修すれば、数十万円の補修費用で済むからです。まずは、サイディングボードのクラック(ひび割れ)症状です。修復できないほど割れの症状がひどい場合は新しい外壁材に張り替えるしかないでしょう。
また、剥がれ症状が見られ、外壁材がボロボロと下に落下しているようなら、サイディングボードの傷みの症状が進行し、悪い状態になっています。水分を含んでいるとぶかぶかとした感触で強く触るとボロボロと崩れてしまうようなら、すぐに張り替え工事が必要です。内部にも悪影響を与えていますので、下地材も全て交換する必要がある可能性大です。
そして、サイディングボードは、板状になっていますので、つなぎ目が存在します。つなぎ目は、反りが発生しやすく、浮き上がった状態になっていると張り替え工事が必要です。手で押さえても元に戻らないぐらい反り返っている場合は、部分的な補修工事ができないからです。
サイディングボードの張り替え費用相場
サイディングボードの張り替え費用の相場は、施工方法や使用するサイディングボードの種類によって大きく変動します。例えば、約30坪の建物のサイディングボードを張り替える場合は、60~300万円の費用がかかると見込んでおきましょう。
外壁の張り替え工事ではなく、カバー工法と呼ばれる重ね張り工事が実施されることがあります。こちらは既存のサイディングボードを撤去する必要がないので少し工事料金の相場が下がり、60~200万円前後の費用に落ち着くでしょう。
サイディングボードも樹脂系や木質系の素材を選ぶと1平米あたりの単価が上がりますので、200~300万円近い工事費用がかかってしまいます。最もリーズナブルな価格設定なのが窯業系サイディングボードです。
できる限り長持ちさせよう
サイディングボードの劣化症状が悪くない場合で、築10年前後の建物の場合は、外壁の塗り替えメンテナンスがおすすめです。シーリング材・コーキング材の打ち替えも同時に行い、サイディングボードの質感をそのまま残すようなクリア塗装を行うと、サイディングボードそのものが長持ちします。
サイディングボードの張り替え工事は、高額ですので、計画的な塗装メンテナンスが劣化対策として有効です。ただし、塗装工事でも60~200万円程度の費用がかかることがあります。
AKIHIKO ICHIKAWA