塗装で3回塗り直すことの意味
外壁塗装工事をすれば、住宅の綺麗さを保ち美観を維持するという効果以外にも、住宅の寿命を伸ばすという効果もあります。
外壁材はもちろんのこと、塗装した塗料も少しずつ経年劣化していきますので、メンテナンスが必要になるということは言うまでもないでしょう。
そして、塗装が劣化してしまった後でも、適切な塗料て丁寧に塗り直せば、新築時と同じようなきれいで美しい見た目を取り戻すことができます。
そんな外壁塗装では、重要となる塗装工程において、下塗り、中塗り、上塗りといった3回塗りを基本としています。
塗料の種類にもよりますが、3回が主流で5回以上塗り重ねることがありますが、塗りの回数が3回よりも少ないと塗膜の色や品質が低下してしまうことがあります。
最初の下塗りの段階では、無色の塗料か有色の下塗り専用の塗料を使用しています。
そして、下塗り工程が終わった後の中塗りと上塗りの残りの工程では、基本的に同じ色の同じ塗料を塗装して塗り分けて作業を進めていくといった形になっています。
最初の下塗り工程にも大切な役割があって、外壁材と中塗りの塗料との密着性を高める接着剤のような役割を持っています。
さらに、劣化した下地が塗料を吸収するのを防ぎ、均一で高品質な塗膜を作るという2つの役割を持っています。
次に中塗り工程の役割は、上塗り前に同じ塗料を塗装することによって、外壁の色や塗膜を理想の状態に近づけていく、という役割を持っています。
つまり、中塗り工程は、上塗り工程の下地の役割を担っているのだと考えてください。
最終的に上塗りした塗装面が、外壁の色や見た目そのものになっていきます。
建物の外観といえば、上塗り塗装した表に最も出ている塗装面になっているということです。
どの塗装工程も重要ですが、下塗りや中塗りであってもきれいに塗らなければ、上塗り時にも影響して凹凸ができてしまうことがあります。
しかし、最終的に建物や外壁の見た目を決定するのは、一番外側にある上塗り塗装になりますので、上塗り工程が最も重要な工程になるといえるでしょう。
塗装作業というものは、見た目ではわかりにくくなっていますが、3回も重ね塗りをしているということ知っておいてください。
手間はかかりますが、塗り回数が少ないと耐久性が低下し、手抜き工事だと疑われることもあります。
塗装業者でも、非常に重要な作業工程として耐久性を高めることにもつながりますので、塗り回数を減らしたり、逆に不要なのに増やしたりすることはありません。
塗装で3回も塗り直すことには、このような意味があったのです。
AKIHIKO ICHIKAWA