艶消しと艶あり塗料のうち選ぶならどちら?
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外壁塗装で使う塗料の性能のうち、忘れてはならないものとして覚えておきたいのが塗料の艶です。
塗料には、艶があるもの、艶がないもの、艶を調整したものが存在し、艶に注目すると、同じ塗料であっても何種類かの艶が用意されていることがわかります。
外壁塗装における艶の状態というものは、実際に建てられた建物の外壁をよく見るとわかります。
少し意識して注視する必要はありますが、光をきらきらと反射するような塗料で塗装されていたり、ほとんど反射しない塗料による塗装もあったりすることがわかっていきます。
今回は、塗料選びでも欠かせない、艶消しと艶ありのそれぞれの塗料の特徴や使い方について解説していきます。
艶消し、艶あり、艶調整塗料などを元に約5種類に分類可能
外壁塗装工事においては、7割以上の方が塗料選びでは「艶あり」塗料を選択していることがわかっています。
艶あり塗料を選ぶ理由は、きらきらしていて外観がきれいに見えるうえに、多くは艶消し塗料よりも耐久性が高いという理由からです。
同じ艶あり塗料であっても、艶の度合いに微妙な差異があるため、大きく分けると5種類に分類できます。
塗料の種類によってラインナップは異なりますが、艶を選択する場合は、艶なし、3分艶、5分艶、7分艶、艶あり、といった5種類に分けられています。
これが3~5種類になることもあります。
艶の基準ですが、艶ありは光沢度が70以上と定められています。
外壁塗装工事では、艶ありを選択する人が7割以上も存在する、とお伝えしましたが、その大きな理由として考えられるのが、光沢がよく出て見た目が美しくきれいに見えるという点です。
艶消し塗料、艶あり塗料のそれぞれのメリット・デメリットとは?
艶消し塗料は、和風の建物などの高級感があって落ち着いた雰囲気を出すのに向いており、日本なら使える場所や使用機会なども豊富にあります。
周囲の景観や自然環境などにも溶け込みやすく、自然に馴染みやすいのも艶消し塗料のメリットとして考えられています。
一方の艶あり塗料は、新築のようなピカピカした外壁表面になりますので、新しいものが好きな方や存在感のある建物の佇まいを求めている方に向いています。
意匠性の高いサイディング外壁の表面のデザインやランダムな凹凸なども、艶あり塗料ならしっかりと強調できるため、素材をそのまま活かそうとお考えならおすすめできます。
艶あり塗料は、低汚染性で表面に汚れがつきにくく、その他各塗料が持つ性能なども犠牲になることなく、そのまま発揮できるでしょう。
次にデメリットについてもみていきましょう。
艶消し塗料の最大のデメリットは、汚れがつきやすいということです。塗料の種類も限定されており、種類が少ないのが残念な点で、選んだ外壁の色や種類によっては、見栄えが悪くなってしまうので注意したいところです。
一方の艶あり塗料のデメリットは、せっかく塗装しても艶が2~3年程度で消えてしまうため、艶の効果が大変短いという点です。
艶ありの場合でも、微妙な艶の調整ができない場合や艶の種類を選べない場合は、下地との相性によっては艶がまぶしすぎて見えることがあります。
また、艶あり塗料で塗装した外壁面は、光が当たると安っぽく見えるという方もいますので、感じ方や見え方などはあくまでも見る人の好みに左右されてしまいます。
艶の「ある」「なし」どちらを選ぶ?その選び方とは?
塗装後の見た目で見分けるなら、艶あり塗料のほうがぴかぴかしていて、よりきれいなイメージの仕上がり具合になります。
しかし、艶がありすぎると上品さがなくなってしまいます。そのような時は、艶を調整した塗料が使われることがあります。外壁の塗り替えでよく選ばれているのは、新築のような輝きを取り戻せる艶あり塗料です。
艶消し塗料を使うケースになると、もっと落ち着いたイメージに仕上げたい時に向いています。
汚れがつきにくいタイプといえば、艶あり塗料を選びましょう。表面がツルツルになって、防水性も高まり、汚れにくいので長持ちします。
耐久性は、艶消し塗料よりも艶あり塗料のほうが優れています。塗装面の汚れがつきくいことや、劣化の進行を遅らせることができるからです。
艶消し塗料は、艶あり塗料に艶消し材を添加しているタイプが多いので、そのような耐久性の低い艶消し塗料を選ばないようにしてください。
艶消し材を後から追加で配合しているために、元の艶ありの塗料よりも値段が高く設定されていることがあるからです。
耐久性を重視するなら、艶あり塗料や艶消し材を使っていない艶消し塗料を選んでください。
AKIHIKO ICHIKAWA