出典:http://megasolar1.com/2015/02/06/太陽光発電に向かない残念な家/
屋根の上に設置した太陽光パネルも、突然故障することがあります。消耗品の交換が必要になることもあり、定期的なメンテナンスが必要です。
太陽光パネル設置後のメンテナンスの必要性やメンテナンスを実施する際のポイントについてお伝えします。
太陽光パネルのメンテナンスが必要な理由
ノーメンテナンスの設備機器というものはなく、機械やシステムは必ず経年劣化し、古くなれば故障が増えます。耐用年数を過ぎれば、撤去・交換工事が必要です。太陽光発電システムも他の機械設備と同様に目安となる耐用年数があり、定期的なメンテナンスが必要です。さらに太陽光発電パネルを設置した屋根もメンテナンスの対象となり、太陽光発電パネルを脱着して修理や塗装を行う必要があります。
太陽光発電モジュールの主な故障箇所
太陽光発電モジュールは、複雑なシステムと巨大な設備機器の集まりです。そのため、故障が発生しても自分で修理することができません。専門業者による定期点検やメンテナンスで、初めて発電効率の低下や不具合の箇所に気づくことがあります。
太陽光発電モジュールのよくある故障箇所は、表面のガラスの汚れや傷による発電効率の悪化です。定期点検は必須ですし、点検の際にきれいに太陽光発電モジュールの表面を清掃するサービスを提供する業者に仕事を依頼すべきでしょう。機器の故障は、直射日光による高温、発熱、漏電による火災、落雷、積雪、潮風による錆びの発生、地震による破損などが原因となって発生することが多いことがわかっています。
主要メーカー別の太陽光発電のメンテナンス費用
太陽光発電システムを提供している主要メーカーのメンテナンス費用を調べました。
・シャープ
基本システム全体で10年の保証です。有料で15年保証に延長できます。モニターやケーブル、電力センサーなど保証に含まれない箇所もあります。
・京セラ
システム全体では10年保証、有料で15年保証に延長できます。モニターは保証外ですが、製造元の機器保証1~2年が適用されます。
・パナソニック・サンヨー
システムは基本10年保証です。モジュールにより、システム15年、出力20年の保証がつくケースもあります。モニターは1年保証ですが、モニタリングアダプタや蓄電関連品などの対象外となる箇所があります。自然災害に対しても適用対象です。
・ソーラーフロンティア
太陽光パネルは20年、周辺機器は10年の保証です。モニターは2年保証、ケーブルや架台は保証対象外です。必ず設置後の定期点検を受けるようにしてください。
・サンテックパワー
太陽光パネル25年、パワコンやケーブルなどは10年の保証(有料で15年も選択可能)です。モニターの保証年数は2年です。自然災害に対する補償がついています。
太陽光発電システムでは、有料での保証をつけると、15年以上も安心して太陽光発電システムが使えます。その間のメンテナンス費用は初期費用に含まれているからです。手厚い保証内容があり、定期点検の実施の他、清掃業務なども合わせて行う信頼できる太陽光発電システム設置業者を探して設置工事を依頼するといいでしょう。
別途必要な屋根のリフォーム
太陽光発電システムを設置した後は、屋根部分のメンテナンスや葺き替え工事の時期が問題となります。屋根部分は、塗装メンテナンスは約10年ごと、屋根の葺き替えは建築後30年以降に検討する時期に差し掛かります。この時、最も問題となる点は、太陽光パネルの脱着費用、保管費用、再取り付け費用などが別途発生することです。こうした費用は大変高額になると言われています。
そして、メーカー保証やアフターメンテナンスの保証も切れてしまいます。こうした理由から、後付けの場合は、太陽光発電システム設置のタイミングで、屋根の葺き替えリフォームを行ったほうがいいことがわかります。
AKIHIKO ICHIKAWA