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ダイワハウスの家を守る「最適な塗料」ガイド

― メンテナンス時の塗料選びと、失敗しないためのチェックポイント ―


Q1. ダイワハウス住宅の外壁塗装で「最適な塗料」とは何か?

結論から言うと、ダイワハウス住宅の外壁塗装で最適な塗料とは、次の三つを同時に満たす塗料です。

  1. 外壁材(サイディング・ベルサイクス・XEコートなど)の特性に適合していること

  2. 期待する耐久年数(メンテナンスサイクル)に見合ったグレードであること

  3. 適切な下塗り材とセットで使われ、密着性が確保されていること

ダイワハウスの住宅は、高品質な構造と独自の高耐久外壁材が大きな特徴です。
しかし、一般的な塗料や誤った下塗り材を使用すると、密着不良や早期剥離などの重大なトラブルにつながる可能性があります。

そこで本記事では、

  • メーカー(ダイワハウス)がメンテナンス時にどのような塗料を提案しているか

  • 専門業者が推奨する高性能塗料の種類

  • ダイワハウス特有の外壁材で失敗しないための注意点

を、順番に整理して解説します。


Q2. ダイワハウスはメンテナンス時にどのような塗料を提案している?

ダイワハウスのメンテナンス(再塗装)では、外壁の劣化状況や建物仕様に合わせて、いくつかのグレードから選べる塗料が提案されます。

■ メーカー提案の基本的な考え方

ダイワハウス側は、次のような観点で塗料グレードを用意しています。

  • 標準的な耐久性を持つ「標準グレード」

  • メンテナンスサイクルを延ばした「高耐久型」

  • 外壁材との相性や耐候性を重視した「プレミアムグレード」

オーナーは、次の三点を軸にしてグレードを選びます。

  • どのくらい長持ちさせたいか(耐久性)

  • どの程度まで費用をかけるか(コスト)

  • 今後のメンテナンス計画(次の塗り替え時期)

このように、メーカー提案は「耐久性と予算のバランス」を軸にした段階的な塗料選びが基本になります。


Q3. 専門業者に依頼すると、どんな高性能塗料が選べる?

ハウスメーカーではなく、ダイワハウス住宅に詳しい専門塗装業者に直接依頼する場合、
中間マージンがかからない分、同等以上の品質を持つ市販の高性能塗料を、より適正な価格で選べることが多くなります。

1. 高耐久・高性能塗料の代表的なグレード

外壁塗装の耐用年数は、塗料のグレードによって大きく変わります。
ダイワハウス住宅に推奨される主な塗料グレードは次のとおりです。


■ 無機塗料(最上位グレード・超高耐候)

  • 無機成分(ガラス・セラミック系)を主成分とし、紫外線に非常に強い最高クラスの塗料

  • 塗膜が硬く丈夫で、色あせ・劣化の進行が極めてゆっくり

  • メンテナンスサイクルをできるだけ延ばしたい方に最適

  • 汚れが付きにくく、長期間にわたり外壁の美観を保ちやすい

耐久年数の目安:20〜25年


■ 無機フッ素塗料(無機+フッ素のハイブリッド最上位)

  • 無機成分の高い耐候性に、フッ素樹脂の柔軟性・密着性を組み合わせたハイブリッド塗料

  • 無機塗料よりも割れにくく、ダイワハウス特有の難付着系外壁との相性が良好

  • 最高レベルの耐久性と、安全な密着性を両立したい場合に選ばれる

耐久年数の目安:20〜25年


■ フッ素塗料(高耐候・長持ちグレード)

  • 無機塗料に次ぐ高耐久グレード

  • 紫外線に強く、色あせやチョーキングが起こりにくい

  • 外壁や屋根をできるだけ長く美しく保ちたい方に向いている

  • ダイワハウス住宅のメンテナンスでも、上位提案として採用されることが多い

耐久年数の目安:15〜20年


■ ラジカル制御型ハイブリッド(費用対効果重視)

  • 紫外線によって発生する「ラジカル」という劣化因子を抑える最新技術の塗料

  • 従来のシリコンよりも耐久性が高く、チョーキングが起こりにくい

  • 価格と性能のバランスが良く、近年のダイワハウス再塗装で採用が増えている人気グレード

耐久年数の目安:12〜15年


■ シリコン塗料(標準・コスト重視)

  • 再塗装の「標準クラス」に位置づけられる塗料

  • コストを抑えつつ、一定の耐久性を確保したい場合に適している

  • 一般住宅でも広く使用され、初めての塗り替えや予算を抑えたいオーナーに選ばれやすい

耐久年数の目安:10〜13年


2. ダイワハウス特有の課題を解決する「機能性塗料」

ダイワハウスの構造・外壁仕様には独特の特徴があるため、機能性塗料を組み合わせることで、快適性や耐久性をさらに高めることができます。

■ 遮熱塗料

  • 鉄骨造で起こりやすいヒートブリッジ現象(鉄骨の影が浮き出る現象)の軽減を目的として使用

  • 太陽熱を反射し、外壁・屋根の表面温度上昇を抑制

  • 結果として、夏場の室内温度上昇を抑える効果も期待できる

■ 超低汚染塗料

  • 汚れが付きにくく、雨で汚れを洗い流しやすい性質を持つ塗料

  • 美観の長期維持を重視する場合に有効

  • ダイワハウス純正コーティングと同様に、「汚れにくさ」を重視するオーナーに適している


3. 高耐久シーリング材をセットで考えるべき理由

 

外壁材そのものが高耐久であっても、目地部分のシーリング材(コーキング)は紫外線や雨風で必ず劣化します。
特にダイワハウスのサイディングは厚みがあり、目地の本数が多いため、シーリングの品質と施工が非常に重要です。

  • 一般的なシーリング材:約10〜15年ごとに打ち替えが必要

  • 20年以上の耐久性をうたう高耐久シーリング材(長期耐久型変成シリコン等)を選ぶことで、
    → 塗料のグレードとメンテナンスサイクルを揃えた計画的な改修が可能になります。


Q4. ダイワハウスの外壁塗装で、最も重要な「適合性」とは?

ダイワハウスの住宅で塗装の失敗を防ぐうえで、塗料のグレード選び以上に重要なのが、
外壁材に対する下地処理と塗料の密着性(適合性)の確保です。

1. 「難付着サイディング」への対応はどうすべきか?

ダイワハウス鉄骨住宅シリーズ xevoΣ などで主に採用される、高グレード外壁材には、XEコート(ジーコート)などの特殊コーティングが施され、撥水性・親水性が高く、いわゆる「難付着サイディング」に分類されます。

  • リスク
    一般的な下塗り材をそのまま使用すると、塗料が密着せず、数年で剥がれや膨れが発生するおそれがあります。

  • 必要な対策

    • 難付着サイディング専用の下塗り材を使用する

    • 既存塗膜の状態を丁寧に調査し、適切な素地調整を行う
      これにより、上塗り塗料の密着性を確保することが不可欠です。

 難付着用の専用下塗り材が必要な、ダイワハウスのコーティング材名

 光触媒:KIRARI+(きらりプラス)
 無機系塗膜:XEコートM (ジーコート)
 無機系塗膜:XEコートMⅡ(ジーコート)
 フッ素系塗膜:フッ素コート・XEコートF (ジーコート)


2. ラバーウォール既存塗膜への注意点は?

ラバーウォール

一部のダイワハウス住宅には、過去に「ラバーウォール」と呼ばれる弾性塗料が使用されているケースがあります。

  • 弾性塗膜は膨れやすく、上から塗装すると塗料をはじいてしまうことがあります。

  • 適切な下地調整を行う必要があり、
    → 使用できる塗料も限定されるため、事前診断が非常に重要です。


3. 色選びと機能性はどう両立させる?

色選びはデザイン面だけでなく、機能性にも影響します。

  • 濃いグレーや黒などの濃色は太陽熱を吸収しやすいため、
    → 遮熱性能を持つ塗料と組み合わせることで、夏場の室温上昇を抑えることができます。

  • 色決めの際は、小さな色見本ではなく、A4サイズ程度の塗り板を実際の外壁に当て、
    → 晴天時と曇天時、それぞれの見え方を確認することがおすすめです。


Q5. ダイワハウス住宅で「最適な塗料」を選ぶためのまとめは?

最後に、ダイワハウス住宅の外壁塗装で失敗しないためのポイントを整理します。

■ ダイワハウス外壁塗装で押さえるべき3つの要素

  1. 外壁材という「土台」

    • 難付着サイディングかどうか

    • 既存コーティング(きらりプラス・XEコート等)の有無

  2. 下塗り材という「接着剤」

    • 外壁材と上塗り塗料の両方に適合した専用プライマーを選ぶこと

    • 特殊仕様(ラバーウォール等)の場合は、適切な下地調整材を使うこと

  3. 上塗り材という「保護膜+機能性」

    • 無機・フッ素・ラジカル・シリコンなど、耐久性とコストのバランスを見て選ぶ

    • 遮熱・低汚染など、必要な機能性を追加する

これらをパズルのように正しく組み合わせることが、
ダイワハウスの住宅性能を損なうことなく、むしろ新築時以上の耐久性と快適性を実現するための鍵になります。


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