カバー工法の基本と、施工できないケースを知っておこう

屋根の老朽化や雨漏りといったトラブルに直面したとき、多くの方が屋根リフォームを検討されます。

その中でも、コストを抑えつつ工期も短縮できる「カバー工法」は、注目される選択肢の一つです。

カバー工法とは、既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねて施工する方法です。

廃材の処理費が抑えられ、騒音や工期の短縮も期待できるため、特に賃貸物件や商業施設でも選ばれることが増えています。

しかし、カバー工法には明確な「適用条件」があります。

どんな屋根でも実施できるわけではなく、屋根の状態や構造によってはかえって建物に負担をかける可能性もあるため注意が必要です。

今回は、伊豆の国市で外壁塗装や屋根リフォームを検討中の方に向けて、カバー工法が施工できない主なケースについて、市川塗装がわかりやすく解説いたします。

下地の劣化が激しいとカバー工法はNG

カバー工法の前提条件は、既存の屋根材とその下地が「しっかりとした構造を保っていること」です。

つまり、屋根表面に目立った傷みがなく、下にある防水シートや野地板が健全でなければ、この工法は適用できません。

たとえば、長年の雨漏りにより野地板が腐っていた場合、その上から新しい屋根材を被せても、しっかりと固定できない恐れがあります。

施工後、強風や地震で屋根材が剥がれてしまうリスクもあるため、安全性を最優先に判断する必要があります。

また、伊豆の国市は降水量も多いため、見た目には異常がなくても、長年蓄積された水分による下地のダメージが潜んでいる可能性があります。

そのため、市川塗装では施工前に必ず詳細な現地調査を行い、下地の状態をしっかり確認したうえで工法を決定しています。

重量増による耐震性低下にも要注意

カバー工法では、既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材を重ねるため、どうしても建物の重量が増加します。

とくに屋根部分が重くなると、地震発生時に建物へかかる負担が大きくなり、耐震性が低下するリスクがあります。

現在では軽量な金属製屋根材（ガルバリウム鋼板など）が主流ですが、それでも旧来の瓦やスレート屋根の上に重ねると、建物全体のバランスが崩れる可能性があります。

古い建物でのカバー工法は、建物の構造体自体が経年劣化している場合もあるため、慎重な判断が必要です。

市川塗装では、こうしたリスクを考慮した上で、必要に応じて葺き替え工事のご提案もさせていただきます。

カバー工法は原則1回限り。2回目の施工はできない？

カバー工法は、あくまでも「屋根を重ねる」手法であるため、2度目のカバー工法施工は基本的に不可能です。

すでに1回施工済みの屋根に対してさらに新たな屋根材を重ねると、屋根が三重構造となり、建物の重量バランスが著しく悪化します。

実際に、築30〜40年を超える建物では、過去に1度カバー工法を行っているケースも多く見受けられますが、そのような建物では、次のリフォーム時には「全面葺き替え」または「建て替え」が現実的な選択肢になります。

また、1度目のカバー工法からあまり時間が経っていないにもかかわらず、再び雨漏りなどの不具合が発生した場合には、根本的な下地の劣化が原因となっている可能性が高く、再度のカバー工法では解決できません。

そうした場合も、葺き替え工事を検討するべきです。

市川塗装の屋根カバー工法のページ

カバー工法は確かにコストパフォーマンスに優れた優秀な工法ですが、建物の状況により施工可否が分かれる工事でもあります。

判断を誤ると、結果として工事のやり直しや追加費用が発生するリスクがあるため、信頼できる業者選びが不可欠です。

伊豆の国市で屋根のリフォームや外壁塗装を検討中の方は、地域密着の市川塗装にご相談ください。

豊富な実績と確かな診断力で、お住まいの状況に最適な施工方法をご提案いたします。

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