塗装前に行われる作業工程の中に高圧洗浄というものがあります。わざわざ高圧洗浄機を使ってまで洗浄作業を行う理由は、耐久性がアップするからです。高圧洗浄を行うことによるメリットや注意点などについてみていきましょう。
高圧洗浄は必ず塗装前に行う
屋根や外壁の表面は、年数を経過すると必ず劣化します。太陽光だけではなく、雨や風の影響は強く毎日浴びているだけでも自然に劣化していきます。屋根や外壁にも耐用年数があります。より長期間使用する予定なら、一定期間のサイクルで塗装メンテナンスを行います。
塗装は、そのまま重ね塗りを行うと、期待した耐久性が得られないばかりか、表面もデコボコして汚く見えます。そこで、業務用の高圧洗浄機を使い、屋根や外壁表面にこびりついた頑固な汚れやカビ、苔などを落とす作業を行います。
高圧洗浄を必ず行う理由は、汚れを効率よくきれいに落とすことができるからです。表面をゴミや汚れの一切ない状態にした後に塗装しますので、高圧洗浄作業はとても重要です。高圧洗浄作業で手を抜くと塗料が持つ性能や機能が最大限に発揮されないこともあります。
手作業でも洗浄は行いますが、高圧洗浄は手作業ではできない洗浄作業も可能です。高圧洗浄をしない塗装業者は、あまりよい業者ではありません。コストを下げるために高圧洗浄を省くような塗装業者はおすすめできません。
手作業と併用される高圧洗浄
高圧洗浄では、手作業では時間がかかってしまうゴミやカビ、苔、錆びなどの汚れを落とす作業を効率化するだけではなく、一気に洗い流すことができます。そして、高圧洗浄機を使っても落とせなかった汚れは、手作業で取り除きます。高圧洗浄作業は、塗装前に必ず行います。
しっかり汚れを落とし、目視で見ても全く汚れのないきれいな屋根や外壁の表面になっていたら、塗装を始めてもいいでしょう。
強力な高圧洗浄機は、過去にはなかった優れた便利な道具です。今でもブラシを使って汚れを落とす職人さんもいますが、効率的なおかつ強力に汚れを落とせるのは、高性能の高圧洗浄機しかありません。
高圧洗浄時の注意点と価格相場
外壁にはさまざまな建材が使われています。多くはモルタルやサイディングです。 モルタルの場合、カビの根が塗装内部に入り込んでいてなかなか汚れが落ちません。そのため、殺菌消毒作用のあるバイオ洗浄が行われます。水圧の加減には注意しなければなりません。強すぎると表面が剥がれてしまうことがあります。
サイディングの場合、チョーキング現象が起こっている可能性が高く、このチョーキングをしっかりと洗い落とすには、高性能の高圧洗浄機しかありません。手作業ではなかなか落ちません。
鉄部などの塗装をしない部分の高圧洗浄も可能です。 高圧洗浄は、塗装前の工程で塗装全体の価格に占める割合はそれほど高くありません。高圧洗浄の単価も1平米あたり150~300円です。安いように見えますが、塗装面積が広いと倍近い価格差が出ます。塗装面積が正しく計測されていて、なおかつ単価を下げることで、高圧洗浄にかかる費用を抑える努力を行いましょう。
AKIHIKO ICHIKAWA