バルコニーの床に採用されている防水は、FRP防水が主流です。バルコニーは、雨や雪なども入り込みますが、紫外線や日中の温度差にもさらされており、人が上を歩くことが多いと、耐久性が高いFRP防水であっても劣化が早まります。メンテナンスには主にトップコートの塗り替え塗装が行われています。
バルコニーFRP防水が選ばれる理由
バルコニーの床をFRP防水にする理由は、木材や鉄のように腐食や錆びなどの劣化が少なく、メンテナンス性にも優れているからです。FRP防水の耐久年数は比較的長いとされていますが、15年たっても一度も本格的なメンテナンスをしたことがないのであれば、雨漏りなどの被害が出る前に早めにバルコニー部分のFRP防水塗装工事を行うべきです。
劣化が進んでいないと、トップコートの塗り替え塗装のみで工事が修理し、コストも安く、工期も短くて済みます。部分的な補修や下地からの改修が必要であれば、FRPの部分貼り補修や全面貼り直し補修、ベニヤ下地の改修なども含めた高額の修理費用が追加で発生することに注意してください。
バルコニーFRP防水の塗装メンテナンス
FPR防水の塗装メンテナンスでは、表面の経年劣化による退色が見られたときが、メンテナンスのタイミングです。早めにメンテナンスを行うことで、防水層の下にある補修や雨漏り修理などの心配もなくなるからです。
小さな塗装の剥がれや汚れであれば、トップコートの再塗装により、塗り替え工事だけで修理が完了します。実際の塗装では、塗装前の下地の高圧洗浄、FRPの表面研磨、ケレン、油膜取りなどの清掃がきちんと丁寧に実施されます。その後、プライマー塗装やトップコート塗装が行われます。
メンテナンスなしなら修理費用も含めたバルコニーFRP防水塗装が高額に!
通常のメンテナンスを行う場合は、トップコートの塗り直し工事だけで済みます。塗料や工事内容の違いにより異なりますが、10~20万円程度の塗装工事費用が予想されます。
しかし、表面の劣化が激しい場合や剥がれがひどい場合は、防水工事以外にも下地の補修や雨漏り箇所の修理が行われます。その場合は、通常の塗装費用に加えて、補修費用やFRP防水の全面的なやり直しが必要になり、費用も高額になります。
5年~10未満でのバルコニーFRP防水表面の点検を行い、早めの防水塗装を繰り返し行うことで、無駄な修理費用を支払う必要はありませんし、建物の寿命も延ばすことができます。
AKIHIKO ICHIKAWA