出典:http://eco-artcorp.jp/renovation/outerpaint/
1990年頃から、住宅の洋風・高級志向になるにつれ、窯業系サイディングの外壁材が主流になってきました。それ以前では、モルタル壁の住宅が一般的でした。現在では、75%以上の新住宅で窯業系サイディングが採用されています。隣近所を見渡すと、殆どの家が窯業系サイディングボードで、モルタル壁の家は少ないと感じると思います。窯業系サイディングは塗り壁調、木目調、自然石調、タイル調などデザインが豊富で、施工しやすいというメリットもあります。
窯業系サイディングの耐震性
・従来のモルタル壁と比較して2分の1の重量
・地震時の揺れをシーリング材が吸収する
・金具工法でひび割れや脱落を防止
サイディングの重量は従来のモルタルと比較して2分の1の重量です。地震時の建物への負担を大幅に軽減することが可能です。
サイディングの取り付け方に金具止め工法というものがあります。釘で外壁材を打ち付けるのではなく、ステンレス金具を下地に固定して、その金具に引っ掛けて外壁材を貼っていく工法です。
金具で固定されたサイディングは、横や縦方向に自由に伸縮することができます。そのため、地震時の揺れによる負担を軽減し、ひび割れや脱落も防ぎます。窯業系サイディングは、デザインや施工性が優れているだけでなく、耐震性にも優れています。
窯業系サイディングの耐火性
各メーカの窯業系サイディングは、建築基準法に基づいた防火性能試験を行い、不燃材料、準不燃材料として国土交通大臣の認定を受けています。隣家からのもらい火の影響を受けにくく、被害を最小限に抑えます。
窯業系サイディングのメンテナンス
新築時にメンテナンスまで考えて窯業系サイディングを選択した方は多くはないと思います。窯業系サイディングは、定期的な塗り替えと、コーキング(シーリング)の打ち替えが必要です。
窯業系サイディングボードの表面は塗装が施されていますが、経年により塗装が劣化していき、防水機能もなくなっていきます。シーリングは耐久性が短く、10年程度で寿命となり隙間があいてしまいます。そこから雨水が入り込み、サイディングボードの側面から吸水し、外壁材の反りや剥がれを引き起こします。
そうなる前に、シーリングの打ち替えと、外壁の塗り替えを行うことが大切です。
AKIHIKO ICHIKAWA