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ミサワホームの外壁材を徹底解説
ミサワホームの住まいは、住宅業界で唯一34年連続でグッドデザイン賞を受賞しており、その高いデザイン性を支える大きな要素が「外壁材」です。
同社のデザイン思想は「シンプル・イズ・ベスト」であり、年月を経ても飽きのこない本質的な住宅づくりを追求しています。
本記事では、ミサワホームが採用している主要な外壁材「クラスティング」「タイル」「PALC」を中心に、それぞれの特徴やメリット、構造的な強みをプロの視点から徹底的に解説します。
ミサワホームの主力外壁「クラスティング」(窯業系サイディング)
ミサワホームで最も一般的に採用されているのが、独自の呼称を持つ「クラスティング」です。
これは一般的に窯業系サイディングと呼ばれる、セメント質と繊維質を主原料とした板状の外壁材を指します。
国内トップメーカーによる高品質なOEM供給
ミサワホームのクラスティングは、ニチハや**ケイミュー(KMEW)**といった国内トップシェアを誇る外壁メーカーが、ミサワホーム専用の仕様として供給(OEM供給)しているものです。
ニチハ供給品
雨水で汚れを洗い流すセルフクリーニング機能「マイクロガード」や、超高耐候塗装「プラチナコート」などの技術が投入されています。
ケイミュー供給品
太陽光で汚れを分解し雨で流す「光セラ」や、高耐久シーリング材「スーパーKMEWシール」などの技術が特徴です。
「厚み」と「工法」が生み出す重厚感
一般的な建売住宅などで使われる14mm厚のサイディングとは異なり、ミサワホームでは主に15mm〜16mm厚の素材を採用しています。
・彫りの深いデザイン
厚みがあることで、石目やレンガ、木目の凹凸を深く刻むことができ、太陽光による美しい陰影(重厚感)が生まれます。
・金具留め工法
表面に釘の頭が出ない「金具留め工法」を標準としています。
これにより美観を損なわず、地震の揺れを逃がす「ロッキング機能」を備えているため、耐震性にも優れています。
・通気構法
外壁材と建物の骨組みの間に通気層を設けることで、湿気を外部へ排出し、住まいの長寿命化を図っています。
本物の素材感と不変の美しさ「タイル外壁」
高級グレードの仕様として絶大な人気を誇るのが「タイル外壁」です。
土や石を高温で焼き固めた本物の焼き物を使用するため、他の素材では出せない圧倒的な高級感が魅力です。
タイル外壁の主なメリット
・卓越した耐久性
紫外線による色あせや傷に非常に強く、30年、40年と経過しても新築時のような美しさを保ちやすいのが特徴です。
・塗装メンテナンスが不要
タイルそのものは塗装による防水が不要なため、将来的な再塗装コストを大幅に抑えることができます。
・資産価値の維持
焼き物特有の深みや色ムラは「味わい」となり、建物の格を長期間維持します。
ミサワホーム独自の工法とラインナップ
ミサワホームでは、タイルの取り付けにおいて主に2つの工法を採用しています。
・プレセットタイル張り工法
工場でサイディング基材にタイルを貼り付けたパネルを使用する工法。
・シームレスタイル張り工法
目地を極力減らし、メンテナンス性をさらに高めた工法。
また、デザインも豊富で、立体感のある「SAIMON」、スクエアタイルが美しい「Mモザイク」、風合い豊かな「YOHEN」や「SAKURA」など、多彩なシリーズが展開されています。
特に最高級の「SAIMON」は非常に高価ですが、他に類を見ない重厚な外観を実現します。
鉄骨住宅の理想を形にした「PALC(パルク)」

鉄骨住宅「HYBRID(ハイブリッド)シリーズ」専用の外壁材として採用されているのが、ミサワホームオリジナルの軽量気泡コンクリートパネル「PALC(パルク)」です。
※注:現在「ハイブリッド住宅」としての販売は終了している場合があります。
業界トップクラスの性能を誇る「80mm厚」
PALCの最大の特徴は、その80mmという圧倒的な厚みにあります。
これは他社のALC材(75mm等)を超える厚さであり、非常に高い断熱性、耐火性、遮音性を備えています。
強靭な内部構造「ダブルメッシュ配筋」
パネル内部には、二重の鉄筋(メタルラス)が組み込まれた「ダブルメッシュ配筋」が採用されており、構造体としての堅牢さを支えています。
デザインと機能の融合
「プレキャスト(あらかじめ工場で成形された)」の名の通り、工場で精密に生産されるため、深彫りのシャープなデザインが可能です。
ただし、素材が吸水しやすいコンクリート質であるため、表面の塗装膜による防水維持が、その性能を発揮するための絶対条件となります。
環境への取り組みと「ニューセラミック」
ミサワホームは環境保全にも力を入れており、1997年には「100%リサイクル住宅」を完成させています。
資源活用から生まれた外壁材
このプロジェクトでは、豊富な資源である珪石や石灰石を主原料とした「ニューセラミック」の外壁材が開発されました。
これは、住宅の解体後にも再び建築資材としてリサイクル可能な「エコマテリアル」であり、1000℃の加熱にも耐える耐火性や、木材に近い断熱性を備えています。
こうした先端技術の蓄積が、現在の高耐久な外壁ラインナップの基礎となっています。
多彩な表情を生む「吹き付け」と「金属系」
ミサワホームでは、クラスティングやタイルのほかにも、建物のコンセプトに合わせた外壁材を選択可能です。
・吹き付け外壁
職人の手仕事による塗り壁のような質感を表現できます。
カラーバリエーションが豊富で、表面の仕上げパターンも選択できるため、こだわりのデザインを実現したい場合に適しています。
・金属系サイディング(オプション)
ガルバリウム鋼板などを用いた外壁で、シャープでモダンな印象を与えます。
軽量であるため建物への負担が少なく、耐震性の向上にも寄与します。
まとめ:ミサワホーム外壁材の比較と選定ポイント
ミサワホームの外壁材選びにおいて、各素材の主要な特性と長期的な維持管理の要点を以下にまとめます。
クラスティング(窯業系サイディング)の特性

・コストと意匠のバランス
ミサワホームで最も普及している素材であり、石目・木目・レンガ調など多彩なデザインから選択可能です。
・独自の高品質仕様
一般流通品より厚い15mm〜16mm厚のボードを、地震の揺れを逃がす「金具留め工法」で施工するため、美観と耐震性を両立しています。
・先端技術の採用
ニチハの「マイクロガード」やケイミューの「光セラ」など、雨で汚れを落とすセルフクリーニング技術が投入されています。
・管理のポイント
防水性は表面の塗膜と目地のシーリングに依存するため、10〜15年ごとの再塗装とシーリング補修が、資産価値を維持する鍵となります。
タイル外壁の特性

・圧倒的な耐久性と美観
自然素材を焼き固めた素材で、紫外線による色あせや傷に極めて強く、重厚感のある外観を長期間保ちます。
・ランニングコストの低減
タイル自体の塗装メンテナンスが不要なため、30〜40年の長期スパンで見るとサイディングより経済的になる場合があります。
・注意点
初期費用はサイディングに対し150万〜200万円単位で増額する傾向があり、タイル自体の洗浄や目地・シーリング材の定期点検は欠かせません。
PALC(鉄骨住宅専用外壁)の特性
・最高クラスの基本性能
鉄骨系「HYBRIDシリーズ」専用の80mm厚パネルで、断熱・耐火・遮音・耐震性に極めて優れています。
・堅牢な内部構造
パネル内部に二重の鉄筋(ダブルメッシュ配筋)が組み込まれており、構造体としての強度を支えます。
・管理のポイント
素材が水分を吸収しやすいため、防水塗膜の維持が非常に重要です。
メンテナンスを怠ると、内部鉄筋の錆による「爆裂現象」を招くリスクがあります。
メンテナンスと資産価値の維持
・「40年耐久」の真意
ミサワホームの外壁が謳う高耐久とは「何もしなくて良い」ことではなく、適切な点検と有償補修を行うことで大規模な張り替えを避けられることを意味します。
・早期診断がコストを抑える
5〜10年ごとの定期点検で、シーリングのひび割れやチョーキング現象(防水切れのサイン)を早期発見することが、最終的な補修費用を最小限に抑える秘訣です。
よくある質問 (FAQ)
Q「クラスティング」と「サイディング」は何が違うのですか?
A. 実質的には同じものを指しますが、ミサワホームでは高品質な独自の仕様(厚型・高耐候塗装など)として「クラスティング(被覆材)」という独自の名称で呼んでいます。
Q PALCは木造住宅でも選べますか?
A. 基本的に鉄骨造(ハイブリッド住宅)専用の外壁材です。
木造住宅では、クラスティングやタイル、吹き付け外壁がメインとなります。
Q どの外壁材が一番おすすめですか?
A. 予算が許すのであれば、将来的なメンテナンス費用の削減と資産価値の維持の観点から「タイル外壁」が推奨されます。
一方、デザインの変化を楽しみ、初期費用を抑えたい場合は「クラスティング」が適しています。
Q「40年メンテナンス不要」と聞きましたが本当ですか?
A. 誤解されがちですが「メンテナンス不要」ではありません。
10〜15年ごとのシーリング補修や再塗装といった、計画的なメンテナンスを行うことで「40年程度の大規模な張り替えなしで維持できる」という性能の目安です。













































