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外壁塗装の助成金・補助金制度について解説!
受けとる方法や条件、申請の流れも
毎日太陽の光や風雨にさらされる外壁は、大切な住まいとそこに住む人を守っています。家を建てたら外壁をそのままにしておくことはできず、定期的にメンテナンスが必要です。
外壁は塗装を行うことで、安心と美しさが長持ちします。
大きな費用がかかる外壁塗装ですが、自治体によっては助成金・補助金制度があります。
今回は、外壁塗装の助成金・補助金制度について解説しながら、受けとる方法や条件、申請の流れについても詳しく紹介します。
外壁塗装の助成金・補助金制度とは
外壁塗装を行う自宅のリフォームでは、助成金・補助金を受けとれることがあります。自治体から受けとれる助成金・補助金ですが、それぞれの違いや住んでいる場所により条件などは変わるのかと疑問に思う方もいるでしょう。そこでまずは、助成金と補助金との違いと自治体による違いについて詳しく解説します。
古くなった住まいの外壁塗装を行うと、国や自治体からお金が支給される場合があります。助成金は、都心部の気温が郊外に比べて高くなるヒートアイランドへの対策や、エネルギー消費を減らすエコリフォームが目的である外壁塗装に対して支払われます。
助成金と補助金との違いは外壁塗装工事に関してはあまり多くありませんが、助成金は条件を満たすと受けとれるものが多いのが特徴です。一方、補助金には予算の上限があるため、上限に達すると締め切られます。また、助成金に比べ審査基準が厳しいのが特徴です。
全国すべての自治体が、一律同じ外壁塗装の助成金・補助金制度を実施しているわけではありません。自治体によって条件が違ったり、内容が違ったり、お住まいの自治体で助成金・補助金制度を実施していないこともあります。まずは自治体の公式サイトで外壁塗装の助成金・補助金制度があるかどうか、条件には何があるかなどを確認しましょう。
外壁塗装に使える助成金・補助金の制度
外壁塗装を行った際に助成金・補助金が支払われるケースは主に2つあります。省エネのための住宅改修補助と、一般的な住宅リフォームの資金助成です。
2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、お住まいの省エネ化を推進するための住宅改修費の一部を補助する制度です。断熱を目的として外壁塗装を行うことで、住宅改修補助を受けられます。 自治体が認める断熱素材を用いて塗装した場合、自治体により異なりますが補助率で1/2~4/5程度、補助金額としては上限額が10万円から100万円ほどの補助金が出るところが多いです。
省エネのためではなく、一般的な住宅リフォームの資金に対する助成がある自治体もあります。バリアフリー化や防災対策、環境対策に関するものが多いです。一方で景観整備等などに適用される外壁塗装であれば、申請すると住宅リフォーム資金が助成されます。
外壁塗装に使える自治体別の助成金・補助金制度の例
外壁塗装を行った際にもらえる助成金・補助金にはどのような制度があるでしょうか。以下では、外壁塗装における自治体別の助成金・補助金制度の例について解説します。
静岡県伊豆の国市では、商工会が「伊豆の国市環境配慮型リフォーム助成事業」を行っています。外壁の塗装工事において、省エネルギー性能又は10年以上の高耐久性を有する塗料を使用すると、助成が受けられます。
最低工事金額が20万円から申請でき、個人のリフォームの場合は商工会会員の店舗・事業所の場合は対象工事金額の20%、30万円まで支払われます。また、商工会非会員の店舗・事業所の工事については、上限が15万円です。助成金の交付は、住宅の場合は商品券で支払われます。
参考:静岡県伊豆の国市「伊豆の国市環境配慮型リフォーム助成事業」
静岡県三島市では「三島市移住・子育てリフォーム事業費補助金」という制度で、子育て世代や若い夫婦がリフォームする際の費用を助成しています。外壁の塗装・補修などで、耐久性や安全性、居住性、環境負荷軽減に資する工事であれば補助対象です。
10万円以上の経費がかかるリフォーム工事で申請でき、市外からの移住世帯、もしくは子育て世帯の世帯員が工事の発注をする場合は20%、20万円まで支払われます。また、申請日から起算して6か月以内に当該中古住宅を取得ならびにリフォーム工事をしている場合は、前述の補助金に上乗せして30万円まで支払われます。
参考:三島市移住・子育てリフォーム事業費補助金について(令和6年度)
外壁塗装の助成金・補助金を調べる方法
自治体によって助成金の金額や申請できる内容が異なるため、外壁塗装の助成金・補助金は住んでいる市町村や区などの自治体の公式サイトで調べます。年度や時期によっては、お住まいの自治体では助成金制度が終了していたり、そもそも制度がなかったりもします。外壁塗装を考えた際は、まずは自治体が助成金制度を行っているかどうか最新情報を入手する必要があります。
お住まいの自治体で外壁塗装の助成金制度があるか調べるには、市や区の公式サイトをチェックするのがおすすめです。公式サイト内の検索ボックスに外壁塗装や補修、助成金、補助金、リフォーム、環境といったキーワードを入力して検索します。
地方公共団体が行う住宅リフォームの支援制度をチェックするサイトもあります。お住まいの市町村区から探す、制度内容で探す、を選択して都道府県と支援分類で制度を絞りま.す。支援分類は、省エネルギー化を選ぶとお住まいの自治体で行われている助成金制度が表示されます。
実際に、市役所や区役所の窓口に問い合わせるのも有効です。対象の工事になるか、申請先は合っているのかといった疑問点を解決できます。また、市役所や区役所の職員は公式サイトに表示されている助成金の残額よりも正確な金額を知っています。不安な点がある場合は、サイトにある問い合わせ先に電話をする、または窓口で直接確認してみましょう。
すでに外壁塗装を依頼する業者が決まっている場合は、業者に外壁塗装の助成金・補助金があるか聞いてみるのも一つの手です。自治体によっては、助成金が支払われるのはその自治体に営業所などがある、外壁塗装業者を利用する必要があるケースもあります。このため、利用予定の外装塗装業者に確認しておきましょう。
外壁塗装で助成金・補助金を受ける際の注意点
実際に外壁塗装に関して助成金・補助金を受けようとした場合、申請の際に気をつけるべき点がいくつかあります。申請の条件が細かいケースや申請期間に注意する必要があるもの、認定までにかかる時間、助成金対象の遮熱塗装がお住まいに向いていないといった点です。どれも失念すると、許可が下りるまでに何度も書類を提出する必要が生じたり、そもそも許可が下りなかったりする場合があります。
外壁塗装の助成金を受けとるには補助対象工事の内容だけではなく、ほかにも細かい条件がある場合があります。単に外壁塗装を行うだけでは補助金の対象とはならず、省エネに関係しない外壁塗装、対象の外壁塗装工事であっても税金を滞納している、すでにこの助成金制度を利用している、工事総額が条件を満たしていない場合などは申請が通りません。また、塗料の指定が細かい、指定の業者を利用する必要があるなどの条件をクリアする必要があります。
基本的に助成金は申請期間が設けられています。令和何年の何月何日から開始といった情報は、自治体の公式サイトや電話で直接確認しましょう。予算の上限があるため、先着順になる場合も多いです。 多くの自治体は予算がなくなると、申請期間中であっても終了する旨が記されています。また、すでに着工してしまった工事や、過去に行われた外装塗装については助成金の対象外です。助成金を確実に受けとるためには着工前に必要な書類を準備して、自治体に提出し申請する必要があります。
申請するための書類の準備や、認定が下りるまでに時間がかかるのも注意が必要です。交付申請は着工までに行う必要があり、完了報告書の提出にも期限があります。また、前述のとおり予算があるため、早めに申請をする必要があります。なお、提出したあとも審査結果が来るまでに1週間から4週間と幅があります。
外壁塗装の助成金・補助金制度において、遮熱塗装による省エネで申請が可能なケースがあります。一方で、遮熱塗装が向かない住まいもあります。遮熱塗装は太陽光の反射ができ、この結果室内の温度上昇を抑えます。 助成金の申請ができるからといって遮熱塗装の向いている金属屋根やスレート屋根、吹き抜けのある家、2階・3階建ての家以外のケースでは遮熱塗装は向いていません。そのため、そのほかの省エネ塗料を使用する外壁塗装の検討をおすすめします。
外壁塗装で助成金・補助金を受けるための条件例
助成金・補助金を受けとれる外壁塗装の条件はいくつかあります。例として、施工前の申請や自治体内にある施工会社に依頼するといった点です。条件は自治体により異なるため、以下の点を踏まえ、詳細はお住まいの自治体のサイトを確認してください。
外壁塗料の指示があるなど、助成金・補助金制度は自治体により条件が異なります。お住まいの自治体が定めた条件を満たす外壁塗装であるか、しっかりと確認してから申請を行いましょう。
助成金・補助金の申請を外壁塗装工事の施工前に行うことも条件です。すでに着工していると申請が受理されません。また、申請期間が定められていることもあるため、外壁塗装のスケジュールの管理をしっかりと行う必要があります。
外壁塗装を行う施工会社を同自治体内としている場合も多いです。助成金は省エネだけではなく、地域の活性化を目的としているためです。外壁塗装の助成金を申請する場合は、施工会社の条件もしっかり確認しておきましょう。
助成金・補助金制度を受けるための申請ですが、リフォームを予定している住居の所有者本人、または同居親族の申請である必要があります。申請の書類の中に、本人確認書類が必要なこともあるため条件の一つとして覚えておきましょう。
お住まいのある自治体に申請をします。住民登録がされていることが条件のため、住民票の写しや住民税納税証明書などを提出します。
助成金・補助金制度の申請は、税金を滞納していないことが条件です。税金には住民税や国民健康保険税、介護保険料、固定資産税、自動車税、軽自動車税なども含まれます。滞納がある場合は、助成金・補助金申請の対象外となります。申請者自身だけではなく、世帯全員に滞納がないか確認し、もし滞っている税金があれば納めてから申請をします。
外壁塗装の助成金・補助金の申請から受け取りまでの流れ
ここからは外壁塗装の助成金・補助金について、申請から受け取りまでの手続きを解説します。流れは以下のとおりです。
- お住まいの自治体に、外壁塗装の助成金・補助金制度があるか調べます。
- 助成金・補助金制度対応の施工会社に見積もりを出してもらいます。このとき助成金の条件をチェックし、クリアしていることも確認します。
- 外壁塗装の施工前に、助成金・補助金制度の申請を行います。
- 助成金・補助金の交付通知が届いたら、施工を開始します。自治体によっては施工前や施工中の写真が必要なケースもあるため、確認して写真に残しておきます。
- 施工が完了したら、報告書や請求書など必要書類を提出します。
- 問題がなければ助成金・補助金の支払いが決定し、振り込まれます。
まとめ
今回は、外壁塗装の助成金・補助金制度について説明しました。大きな費用がかかる外壁塗装ですが、助成金・補助金制度をうまく利用すると費用を抑えて住みやすい住まいづくりが可能です。外壁塗装で大切なお住まいが長持ちし、省エネにもつながります。必要書類や条件などをよく確認し、費用を抑えて外壁塗装ができるようにこの記事がお役に立てば幸いです。