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- シーリングの寿命と工法について
シーリング材の目的
サイディングは、最近の住宅に多用される板状の外壁材です。それまでは、壁下地板に防水シートの上にラスと呼ばれる金網を張ってモルタル塗りを行い、乾いてから吹きつけ仕上げでした。コストは両方とも同じ程度ですが、見栄えやモルタル部にクラック(ひび割れ)が出来ないなどの理由で使われるようになりました。
建物(外壁材)は地震や風によってかなり揺れて動きます。板と板の継ぎ目に、伸縮できるシーリングを行うことで、建物の動きで外壁材がひび割れしないようにする目的があります。また水の浸入も防いでいるわけですが、このシーリングにも耐用年数があり、年を重ねるごとに劣化していきます。そこで、シーリングの改修が必要となってきます。
シーリングの耐久性
シーリングの寿命は、10ミリ(幅)×10ミリ(深さ)で施工されている場合、5年~10年と言われています。寿命に大きく影響を与えるのは、「紫外線」と「建物の動き」です。
地震や、台風などでも結構揺れて動きます。特に紫外線の影響を受ける南面が5年程度で最初に劣化していき、北面は10年以上経過していてもしっかりしていたりします。
例えば、10ミリ(幅)×3ミリ(深さ)で増し打ちなどの補修を行っても南面であれば、2年以上の耐久性は得られないという計算になります。
サッシ廻り以外は、既存撤去、打ち直しをお勧めします。シーリングの打ち替えには、外壁塗装後にシーリングの打ち替えをおこなう「後打ち工法」の2種類の工法があり双方にメリット、デメリットがあります。
先打ち工法のメリット・デメリット
まず、シーリング材を充填してから塗装を行う、先打ち工法のメリットです。シーリング材は紫外線によって劣化が大きく進行してしまいます。 シーリング材の上に塗装することで、紫外線による影響を防ぎ、劣化の進行を遅らせることができます。
「シーリング材を塗膜で保護する」わけです。
では、デメリットは何かと言うと、シーリング材の上に塗装した塗膜と柔軟性のあるシーリング材とでは伸縮率の違いから、シーリング材よりも硬い塗膜にひび割れが起こることがあります。このことから、塗料メーカーさんのカタログではほとんどの場合シーリングの後打ち工法を推奨ています。
後打ち工法のメリット・デメリット
次に後打ち工法のメリットですが、後打ち工法はシーリング材の上に塗膜がないわけですから、塗膜にひびが入る心配がありません。 しかし、先にも述べた通り、シーリング材は紫外線に弱いため、むき出しのシーリング材は塗膜で保護されたシーリング材よりも劣化の進行が早いということが想像出来ます。 これが、後打ち工法のデメリットとなります。
まとめ
以上のことから、弊社ではシーリング材の先打ち工法を推奨しています。塗膜にひびが入ってしまうと、見た目にはあまり良いものではないですが、それでもシーリング材の延命=建物の延命と思えば、やはりシーリング材は先打ちとし塗膜で保護してあげることが現状ではベストな選択ではないかと考えます。
※どうしても後打ち工法でやらなければならない塗料もあります。その際はご説明させていただきます。
また、弊社ではシーリング打ち直しを伴う塗り替え工事は、
1、シーリング材の色と、外壁塗料の色を近似色にする。(万が一塗膜が割れても気にならない)
2、シーリング材の上の塗膜のひび割れを軽減させる目的として、微弾性タイプの塗料を使用しています。(塗膜がひび割れしにくい)
3、耐久性の良いシーリング材を使用する
弊社で使用するシーリング材は、一般的なシーリング材の1.5倍の耐久性のある高耐久シーリング材を使用しています。(耐久性15年)
※興味のある方はご相談ください。
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AKIHIKO ICHIKAWA