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- よくあるご質問(Q&A)
- 見積書の比較の仕方
Q 複数の業者から見積書をとりました。相見積もりで比較するポイントを教えてください。
回答
見積書を見る際のポイントについて少し詳しくお話しします。
ポイント しっかりと診断されていますか?
最初にチェックすべきポイントとは、「住宅の劣化状況などに基づいてプロによる的確な診断がされているか」、そして「その診断に基づいた提案が書面で提出されているか」という点です。
実はたとえ診断した担当の方が塗装の営業マンや塗装の職人だったとしても、診断するための専門知識や資格がなければ、正確な診断ができるとは限りません。
診断のプロではない人が建物の状況を診断をしていた場合は、現状報告にしかなっていないことが多く、本当の意味での「診断」とは言えません。
プロによって正しい診断が実施されることが前提で、その正しい診断を行った結果に基づいた提案書の提出があってはじめて、正しい工事ができる業者の第一条件をクリアしたといえるでしょう。
ポイント 詳細な内訳書があるかどうか?
見積書で最も気になる部分といえば、やはり価格となりますが、その前にまず、施工箇所がきちんと明記されているのかどうかを確認してください。
「雨戸は塗るのか?樋は塗らないのか?」などといった、塗装箇所が含まれている内容と含まれていない内容を明確にすることが大切です。
「○○塗装工事一式」と記載されただけの見積り内容では、たとえ低価格に抑えられていたとしても、追加工事・追加請求などが発生する恐れもありますので、危険性が非常に高いと言えるでしょう。
「塗装面積算定の根拠・各部位で使われる塗料の名称・使用予定の各塗料の缶数」などを明確にした見積書を作成する業者を選ぶようにしてください。
ポイント 塗装面積は正しいか?
相見積もりでは、数社から見積りをとりますが、提出された見積書を見て記載されている「塗装面積」に各社大きな差があることにびっくりするかもしれません。
塗装面積の広さによって塗料の使用量も変わるため、面積が広いと見積り価格にも大きな影響が出るのは当然です。
現場で外壁の面積を測定せずに、単純な坪数を基準にして塗装面積を算出しているような塗装業者は、当然外してもらっても構わないでしょう。
塗り替え工事における塗装面積が正しく計測されていて、なおかつ工事を行う部位ごとに分けられて記載されている見積書が最も望ましいと思われます。
そこで今回は私がやっている面積の算出方法をご紹介します。
(塗装面積の算出方法)
ご自宅を建てたときにもらった図面を使って、必要な数値を拾い出します。
具体的には、立面図(家の形をしている)から、定規を当てて、壁全体の面積を算出した後、開口部(窓・玄関など)の塗らない所の面積を差し引き、図面は実物の1/100縮尺サイズ(1/50縮尺のときもあります)ですので、出た数字に100を掛けると正確な塗装面積を簡単に出すことができます。
是非ご自分でもやってみてください。
このようなプロがやっている算定方法を知っていると、正確で丁寧な業者、いいかげんな業者などがすぐにわかっていきます。
もちろん、図面がないときは、きちんと実測しています。
一般的には、外周を測り、1階部分の高さを3mとして壁全体の面積を計算した後、開口部の3割を引いた値が「塗り面積」となります。(建築基準で、開口部が3割以上)
まとめ
「一事を以って万端を知る」
塗装面積が曖昧であれば、すべてが曖昧になってしまいます。
見積書の比較は、診断書・明細書の有無、施工箇所の確認、塗装面積の出し方などの各ポイントをよく比較検討しながら、最も信頼できる業者を判断して選ぶようにしてください。
AKIHIKO ICHIKAWA