外壁塗装工事は、高額な工事費用がかかるため、いったん契約を結ぶと簡単に契約を破棄したり、工事を中断したりすることが難しくなっています。しかし、クーリングオフできる外壁塗装工事もありますので、クーリングオフできないケースとできるケースなどを解説しながらご紹介していきます。
クーリングオフ制度のルールを知る
一般に、契約日から8日以内に契約解除できる仕組みがクーリングオフ制度ですが、一定のルールがあります。ルールから外れていると、クーリングオフ制度が適用できないことがあります。
また、適用外であれば、クーリングオフ制度についての事前説明もないので、基本的な知識としてクーリングオフ制度が適用されているルールについて知っておくと、悪徳業者に騙されることはないでしょう。
クーリングオフ制度が適用される条件は、「訪問販売」や「訪問営業」で契約した場合です。また、期限があり契約日から8日以内とされ、大変短い期限が設定されています。最後の条件は、契約解除に関する通知は、電話ではなく必ず書面での手続きを行う必要があることです。
主にこの3つの条件にあてはまる塗装工事なら、クーリングオフ制度が適用できることになります。クーリングオフすると、契約金などは全て返金され、お金を一切払う必要はありません。すでに工事に取り掛かっていた場合でも元に戻してもらうことができます。
期限後もクーリングオフ制度が適用される場合
8日間以内に契約解除の通知を行う必要があります。書面での通知になりますので、もたもたしていると8日間の期限はすぐに過ぎてしまいます。しかし、期限後でもクーリングオフ制度が適用される場合も定められています。クーリングオフ制度対象取引なのに、契約書にクーリングオフについての記載がない場合です。
また、クーリングオフができないように契約させたり、この契約はクーリングオフできないなどの嘘の情報を伝えたりすると、期限後でもクーリングオフが適用されます。
これらのケースは、例えば悪徳業者に騙された場合だと考えたほうがいいでしょう。特に特定商取引法対象の訪問販売業者との契約時には、クーリングオフ制度の有無についてきちんと確認するようにしましょう。
クーリングオフ制度が適用できない場合
店舗での契約の場合や自ら電話して塗装工事について相談して契約を結んだ場合です。訪問販売業者ではない場合は、クーリングオフ制度が適用されない場合がありますので、塗装業者にもよく確認してください。
優良業者との契約なら、他社とも比較しじっくりと考えたうえで契約書にサインする十分な時間があるはずです。そのため、契約後の契約解除などのトラブルが少なくなっています。
AKIHIKO ICHIKAWA