高圧洗浄は、塗装前に行う重要な下地処理工程です。高圧洗浄が不要なのでは?と思う施主の方も多いようですが、省略してはならない重要な作業工程です。高圧洗浄をやめて別の作業を行う場合がありますが、コスト削減のために省略するなら信頼できる塗装業者ではないかもしれません。ここでは、改めて塗装前の高圧洗浄の重要性について解説していきます。
高圧洗浄作業を行わないケース
外壁塗装前の下地処理はとても重要です。しかし、作業環境やコストの問題から高圧洗浄作業を行わないケースがあります。高圧洗浄は、古い塗膜や汚れた箇所、剥離箇所を強力な高圧力の水により洗い落としていく清掃作業です。
塗装の密着度や付着性を高めるために、高圧洗浄を行い、埃やチリなどをきれいに取り除いていきます。汚れが軽度なものなら、高圧洗浄機を使わずにブラシを用いた水洗浄が行われることがあります。しかし、高圧洗浄機を使うと短時間で隅々まで洗浄することができますので、塗装工事では必ずといっていいほど実施されている下地処理工程です。
塗膜の仕上り具合に大きく影響する高圧洗浄作業
再塗装の場合、古い塗膜はゴミやチリ、埃、汚れなどと同じ扱いです。古い塗膜が残っている状態でその上から新しい塗料を塗ったとしても、塗料の密着度や付着性が損なわれてしまいます。古い塗膜が新しい塗膜を剥がれさせる原因にもなってしまうでしょう。
古い塗膜や汚れをきれいに洗い落とすには、業務用の高圧洗浄機を使って、プロが洗浄作業を行う必要があります。高圧洗浄機でも汚れが落ちないときは、薬剤を使用しデッキブラシなどによる手作業で汚れや塗膜を丁寧にこそげ落としていきます。また、特殊な洗浄液を使用するバイオ洗浄は、高圧洗浄機を使って行われています。
高圧洗浄作業の見積り時のポイント
高圧洗浄作業は、数時間で終わる簡単な作業ではありません。平均的な30~40平米の戸建て住宅であれば、屋根、外壁の洗浄作業を行うと丸一日かかります。時間にすると最低7時間程度はかかります。さらに、高圧洗浄作業が終わった後にすぐ塗装することはできず、一日以上の乾燥期間が必要です。
高圧洗浄作業では、水は水道水を使用します。高圧洗浄機は業務用ですが、使用する水は一般家庭の水道水を使用しています。一日使用すると数千円かかります。そのため、いつもよりも水道代が少しだけ高くなることがあります。高圧洗浄の見積時には、作業項目と1平米あたりの単価をチェックし、他社見積りとよく比較検討してみてください。
AKIHIKO ICHIKAWA