夢のマイホームを購入した後も、清掃や補修、リフォームなどのお手入れや定期点検などはマメに行う必要があるでしょう。メンテナンス次第では、木造住宅であっても、想定されている寿命を超えてもしっかりとした躯体の建物を維持できます。
木造住宅の寿命は短い
日本の住宅の場合、新築から購入しても、25~35年もすれば、建物の建て替えの時期を迎えます。そのため、若いころにマイホームを購入しても、住宅ローンを終える頃には、また新築に建て直さなければならなくなります。
中古住宅を売って、別の中古住宅に住むという選択肢もありますが、新築の寿命をできる限り延ばすことができれば、再度新しい住宅を購入する必要はなくなるでしょう。
日本以外の国では、住宅もメンテナンスやリフォームをしながら50年以上住むことができるところが多く、日本も同様に建て替えではなく、リフォームやメンテナンスにより、建物の寿命を延ばすような考えをする人が増えてきています。
お住まいの寿命を延ばすメンテナンスいろいろ
住宅のメンテナンスで最も重要な点は、定期点検を実施することです。ご自身でのチェックの他、専門家による詳細な定期点検がとても重要となります。定期点検により、不具合やトラブルが見つかることが多いので、雨漏り被害が拡大しないうちに早期修理・補修を実施すれば、建物も長持ちします。
定期点検では、洗浄や塗装なども実施することが多く、建物の汚れを落とし、補修ではなく美観の向上を目指したメンテナンスを行うことがあります。
劣化症状やサインを見逃さない!
建物の劣化症状は、建物が古くなるほどいろいろな箇所で見られるようになります。築10年以内の建物であっても、シーリングやサイディングの劣化による剥がれ、水漏れ現象が発生します。
建築資材には、それぞれに耐用年数があり、できる限り耐用年数が長く、耐久性能のある建築資材を使うことで無駄な補修や交換修理を避けるようにしたほうがいいでしょう。
屋根や外壁は、10~15年程度を目安に塗装メンテナンスが行われます。また、新築から15年以上たつと、給排水管などの設備機器の更新の時期がやってきます。それ以上の期間が経過すると、空調機器の交換、屋根の葺き替え工事、外壁の張り替え工事などを行う必要が生じます。数百万円以上のリフォーム工事も珍しいことではなく、今後も住み続ける場合は、お金をかけて必要なリフォームを行うべきです。
修繕かリフォームか?
清掃や部分補修なら、数千円~数万円の費用で済みます。しかし、塗装メンテナンスや張り替え工事、葺き替え工事は、数十万円~数百万円の費用がかかります。
修繕工事はマメに行うことが重要で、全て交換するような大規模なリフォーム工事、リノベーション工事は、建物の建て替えとのコストパフォーマンスをよく比較しながら慎重に検討するようにしましょう。
AKIHIKO ICHIKAWA