サイディングボードは、デザインや色も豊富で、現在最も人気のある外壁材です。そして、モルタル壁に代表される塗り壁も個性的な美しい仕上りに根強い人気があり、こだわりのある方が選ぶことが多いようです。そこで、サイディングと塗り壁のメリットやデメリット、選択のポイントについてお伝えします。
サイディングのメリット・デメリット
サイディングといえば、窯業系のサイディングが一番人気です。シェアも8割以上あります。モルタルに比べると、サイディングは工場で高い品質を保ち大量生産されていますので、施工時に高い技術を必要としません。初期費用もリーズナブルで、カラーやデザインのバリエーションも豊富です。種類が豊富で逆にお好みのサイディングボードを選ぶことが難しくなってしまうかもしれません。
しかし、サイディングボードは、塗装メンテナンスが必要です。10年を目安に何度も塗り替えが必要ですし、目地部分のコーキング補修もその都度実施しなければならないでしょう。タイル調や石壁調の質感は、本物にはかないません。高級感を求めるなら、塗り壁を選択したほうがいいでしょう。
塗り壁のメリット・デメリット
塗り壁というと、古いイメージがありますが、昔からよく使われてきた建築材料であることから、施工実績が多いので、施工できる職人に塗装工事を任せることができれば、安心して選択できるでしょう。
デザインにも個性がよく出ますし、他にはないオリジナリティを求めるならサイディングボードよりも塗り壁がおすすめです。塗り壁に使う素材も多数用意されていますので、塗装後にどのようなイメージにしたいかがはっきりしている人にとっては、満足度の高い施工結果になるでしょう。
塗り壁は防火性能が高く、木造建築のデメリットを補っています。塗り壁のデメリットは、施工単価が高いことです。技術力のある職人ほど人数も限られており、人件費が高くなります。
施工後は経年劣化により、自然にひび割れが発生します。地震以外にも大型車の通行による揺れもひび割れの原因となります。多様で複雑なデザインは、汚れをつきやすくしてしまいます。
サイディングと塗り壁の選び方のポイント
コストパフォーマンスを重視するならサイディングボードを選びましょう。デザインや意匠性を重視する方やこだわりのある方は、塗り壁を選択したほうがいいでしょう。施工料金は、塗り壁のほうが高くなりますが、将来のメンテナンスコストも考えて選ぶ必要があります。メンテナンスできないと、せっかくの美しい塗り壁も経年劣化により、ひび割れが多くなり、汚れて汚く見えてしまうからです。
サイディングボードは、定期的なコーキング補修や塗装メンテナンスが必要です。塗装時に耐久性能の高い塗料を選んだり、セルフクリーニング機能のついた塗料を選ぶと、メンテナンスの機会が減り、長期的にかかるコストを下げられます。
AKIHIKO ICHIKAWA