サイディングと塗り壁選ぶならどちら?メリットとデメリット
屋根選びと同様に、外壁材選びでも迷う方が多いので、今回はサイディングと塗り壁について比較してその違いやメリット・デメリットについての基本的な知識を知っておきましょう。
圧倒的なシェアを持つ窯業系サイディング
新築の住宅建築では、窯業系サイディングが採用されることが最も多く、シェアは8割近くにまでなってきています。塗り壁は、職人の腕も必要ですし、値段も高めです。モルタルのシェアは、約7%と他のサイディングに比べてもシェアは低くなっています。
つまり、圧倒的に選ばれているのは、窯業系サイディングだということになります。しかし、下地をサイディングにして、吹き付け仕上げや左官仕上げなどを選ぶ組み合わせも増えていますので、塗り壁の需要がなくなることはないでしょう。より本格的で意匠性の高い模様やデザインを希望されるこだわりのある方は、ぜひ塗り壁を選ぶようにしてくれださい。
サイディングと塗り壁はどう選ぶ?
コストを抑えたいことが目的ならサイディングがおすすめです。デザイン重視で、十分な予算があって、よりこだわりのあるデザインを求めている方には、塗り壁が納得できる選択になるでしょう。
サイディングは、コストを重視していますので、レンガや石材調のデザインでも少し安っぽく見えてしまいます。本物や高級な質感を求めている方には、やはり塗り壁です。
サイディングの継ぎ目はコーキングになりますので、定期的なメンテナンスが必ず必要です。塗り壁は、クラック(ひび割れ)が発生しやすい仕上げでしたが、今現在では改良が加えられ、クラックの発生も抑えられています。
塗り壁のほうが汚れがつきやすくなっています。サイディングを選ぶ場合は、耐久年数が長く、光触媒などのセルフクリーニング機能のついた外壁材なら、メンテナンスや張り替え工事の回数も少なくて済みます。
サイディングのメリット・デメリットまとめ
手軽に使える点が最大のメリットです。初期費用も抑えられ、住宅建設にかける費用を全体的に抑えることができます。セメントを焼き固めた窯業系サイディングが最も多く、他には金属製や樹脂製のサイディングが選ばれることがあります。
サイディングの施工は簡単なので、職人の高い技術は必要ではありません。カラーやデザインのバリエーションが豊富になったことで、お住まいのイメージにぴったりのサイディングが選べるようになりました。
デメリットは、メンテナンスコストの高さです。初期費用が安くても、10年ほどで最初のメンテナンス時期を迎えます。コーキング補修や塗装工事が行われますが、劣化症状がひどいと100~200万円の費用をかけて大規模な張り替え工事が行われます。
塗り壁と比べると、デザインがよくてもチープな印象を与えてしまいます。本物の質感には勝てませんので、高級感や本物志向の方には、サイディングではなく塗り壁をおすすめします。
塗り壁のメリット・デメリットまとめ
日本の伝統的な外壁の工法ですぐに思い浮かぶのが、塗り壁です。下地には土を使い、下地に何層も塗り込んで壁を作っていきます。左官職人が丁寧な手仕事で仕上げていきます。塗り壁は、使用した素材により、土壁、漆喰壁などと呼ばれています。
AKIHIKO ICHIKAWA