外壁塗装で塗装しない箇所ってどうなっているの?
外壁塗装工事は、外壁になると塗装面積も広く広範囲になりますが、全ての外壁面を塗装しているわけではありません。
塗装しない箇所や塗装できない箇所もたくさんあり、塗り分けや塗り忘れなどがあると、塗装作業もやり直しになることがありますので注意を要します。
塗装する部位に関しては誰もが注目しますが、塗装する必要のない箇所についてはどうなっているのでしょうか?
今回は、塗装しない箇所についての素朴な疑問に答えています。
塗装しない箇所には「養生」してカバー!
塗装工事を行うにあたり、高圧洗浄や塗装作業前には、しっかりと養生しています。塗料や汚水の飛散、騒音発生などのトラブルが起こることがわかっているからこそ、事前対策としての養生はとても大切です。
塗装現場における「養生」とは、建物や塗装しない箇所を保護する目的で実施されています。塗装作業時には、風が吹いていますし、使用している塗料も塗装作業をしているだけで飛散しやすい状態です。
また、丁寧な養生作業を行っていないと、塗装しない箇所にまで塗装がはみ出してしまい、美観を損ねることもあるでしょう。
塗装する箇所と塗装しない箇所の境目は、しっかりと養生されていますし、丁寧な作業が塗装品質を高め、きちんとしたお住まいの印象を与えます。
塗装してはいけない箇所まで塗装してしまうと、一度ついてしまった塗料はそう簡単には落とせないので注意が必要です。塗装工事の場合は、飛散防止シートの設置も行われています。
このように、飛散防止シートの設置や養生作業が必要な理由は、塗装しない箇所を保護するだけではなく、塗料や洗浄水がお住まいのお庭や隣家にまで飛散しないようにするためです。
養生で使う道具や費用についての知識
養生でよく使用する道具についても大雑把に紹介しておきます。材料費や道具代は塗装工事の内訳の中ではわずかな項目ではありますが、経験を重視して使いやすいものを使って作業を行っています。
道具代や材料費、人件費などもしっかりとかかってしまうため、見積もり項目では一度は目を通すべき要チェック項目となるでしょう。
よく見かける道具としては、養生用のポリシート、マスキングテープ、マスカー、ブルーシート、カーカバー、飛散防止ネットなどが現場でよく目にします。
マスカーは、ポリシートとマスキングテープの両方の機能を持つ優れた道具で、これ一つで作業効率が大幅に上がります。床の養生には、滑り止めのついた「ノンスリップマスカー」を使うこと、作業中も安全です。
養生の費用相場は、単価でいえば1平米あたり300~500円が妥当な金額です。塗装面積の大小にもよりますが、養生費用は、平均的に3~7万円はかかるとみておきましょう。
見積段階で養生だけで7万円を超えるような場合、少し施工費用が高いと考え、養生費用の値下げ交渉をしてみましょう。
塗装作業が終わると最後に行われる「養生取り」
養生は、塗装作業の中でも省略できない作業工程です。そして、塗装工事が終わったら、片付けのために「養生取り」が行われています。
単純に養生という言葉を用いていますが、外壁部分だけに実施しているわけではなく、細かい箇所にも目を向けると養生すべき箇所はたくさんあります。。
塗装する箇所と塗装しない箇所の境界は、思った以上に丁寧に養生しなければなりません。
少しでもズレていると、遠くから見たときに境界線に違和感を感じることもあり、目に見える部分が大きい外壁塗装では特に注意すべきです。
特に、窓・サッシ、玄関扉、車、植栽などの庭によく置いている汚れが付くと困るものについては、丁寧に養生しなければなりません。
仮に、大切なお住まいの建物や窓、扉に塗料や汚れがついてしまった場合は、剥離剤を使った補修工事も可能ですが、しっかりと養生してできる限り避ける必要があるでしょう。
養生が完全ではなかったので業者のミスだから無料で対応する、という場合でも、無駄な補修工事は避けるべきです。
養生を疎かにし、省略するような塗装業者よりも、時間をかけて丁寧な養生を行う塗装業者のほうがどちらかといえば安心できます。
最後の「養生取り」を行った後、どこを見てもきれいな塗装の仕上がりになっているようなら、とても丁寧な仕事をしている塗装業者だといえるでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA