出典:/www.tsuji-kenso.co.jp/news/3773/
外壁塗装面の膨らみは、まるで水膨れのような状態です。触っただけで簡単に剥がれ落ちることもありますので、再塗装が必要になることがあります。
外壁塗装の膨らみの原因
外壁塗装面に見られる膨らみは、外壁内部に水が浸入した後、蒸発するときに内部で膨らみを生じさせることが原因となっています。この膨らみを破ると、中から水が流れ出ることがあります。
膨れを削り取って再塗装を行う必要がありますが、水が外壁内部に浸入した真の原因を特定する必要があります。原因がわからないと再度外壁の膨らみが発生するからです。
また、ひび割れ箇所からの水の浸入、下地塗装の後の乾燥不足、弾性塗料の使用や濃い色の壁面では、表面と素地との蓄熱量の差が膨れを生じさせることがあります。
他にも、外壁塗装業者の作業において、汚れ落としや下地塗料の塗布がよくなかった場合に膨らみが発生します。外壁材料に合わせた塗料を使用していないと、塗膜間の密着が悪くなりますので、凸凹した外壁の場合はスキマができやすくなっています。(スタッコ仕上げなど)
詳細な現地調査や再塗装を行う
再塗装から数か月後や数年たった後なら、外壁塗装業者の作業の不手際が原因となっている場合があります。膨らみから外壁塗装面が剥がれていきますので、早めに膨らみを削り取って再塗装します。
再塗装から10年以上たっているなら、外壁塗装の経年劣化の可能性が高いといえます。 膨らみが生じている部分だけではなく、その他の箇所も傷んでいることがあります。 外壁塗装専門業者による詳細な現地調査が必要で、建物や外壁に合った塗料を使用して再塗装を行う必要があるでしょう。
弾性塗料を使用している場合は要注意
弾性塗料は、熱を持つと水蒸気が発生し、塗装の膨らみができやすくなります。モルタルやコンクリートなどの外壁では、弾性塗料を使用するのが一般的です。
サイディングボードの場合は、弾性塗料を使用しないようにしてください。弾性塗料は、伸びる性質を持っており、高温になると塗膜が熱で柔らかくなり、サイディングが吸水した水分が蒸発するときに、膨らみを生じさせるからです。
サイディングに断熱材が入っていても、夏場になると外気が高温になることから、膨らみ現象が発生します。こうした現象が繰り返されると、外壁塗装の劣化も早まりますので注意が必要です。
また、サイディングの継ぎ目のシーリングの劣化にも注意してください。雨水が浸入し、内部が腐食する原因となるからです。そのため、シーリングの劣化による補修も重要となります。
AKIHIKO ICHIKAWA