外壁塗装の塗り替えでは、7割以上の方がシリコン塗料を選択しています。人気があるという言い方もできますが、価格と耐久性能のバランスがよく、塗装業者でもシリコン塗料の取り扱い実績が豊富です。他の塗料を選ぶときにもシリコン塗料を基準に選ぶことがよくあります。
水性と油性があるシリコン塗料
シリコン塗料は、高性能ですが、すでに定番の塗料となっています。 シリコン塗料のグレードは、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、無機の順番に価格が高く、耐久年数が長くなっています。
シリコン塗料の主成分はシリコン系樹脂です。シリコン樹脂は、ケイ素を核としたシロキサン結合を持っている無機化合物のことです。シリコン塗料には、水性と油性があります。塗料を使うときに、水で溶かすか(水性)、シンナーなどの溶剤で溶かすのか(油性)という違いがあります。
シリコン塗料の耐久年数は、8~15年です。屋根や外壁にも使用できますが、それぞれの素材の違いにより単価も異なります。平米単価では外壁塗装が2500~3500円、屋根塗装では1800~2500円です。
シリコン塗料のメリットとデメリット
シリコン塗料のメリットは、高品質でありながらも手頃な価格だということです。汚れが付きにくく、透湿性もあります。結露の発生も抑えます。 カビや藻の発生を防ぎます。
塗装費用は、ウレタンよりも若干高めですが、その機能やメリットを考えるとお得です。耐用年数も8~15年もあることから、再塗装の回数も減り、ライフサイクルコストが安くなります。
シリコン塗料のデメリットは、ひび割れが起きやすい点です。経年劣化により塗膜が次第に固くなり、ひび割れが発生します。大きな地震の後にヒビが入りやすい塗料です。
シリコン塗料を選ぶときはここに注意!
手頃な価格で万能なシリコン塗料を選ぶときの注意点は、同じシリコン塗料にもグレードがあることです。単層弾性のシリコンは7年前後の低い耐久年数です。一般的なシリコン塗料よりも劣るグレードを使うこともありますので、値段と性能のバランスをよく考えて塗料のグレードを選んでください。
シリコン塗料は、通常は、メーカー保証がありません。メーカー保証ではなく、塗装業者が独自につける保証があります。10年保証などの長期の保証をつける塗装業者は、経年劣化は対象外になることもあります。倒産する塗装業者もありますので、少し注意が必要です。外壁は5~7年、屋根は3~5年が妥当な保証期間の目安です。
AKIHIKO ICHIKAWA