出典:http://to-shin.tokyo/
どこから雨漏りしているのかわからない方に、雨漏りしやすい箇所や雨漏り修理の方法などをご紹介していきます。雨漏り調査の際には、お住まいの方に「雨漏りしたときの状況や雨漏りを認識した時期」について確認します。
例えば、下記に該当するものはないでしょうか?
1.新築して数年で雨漏りした
2.築10年以上経ってはじめて雨漏りした
3.雨が降っていて風が強い日に雨漏りする
4.雨量が多いい時に雨漏りする
5.普通の雨でも雨漏りする
該当する項目によって、雨漏り箇所のおよその見当が付きます。
1. 新築して数年で雨漏りした
新築からそれほど年数が経っていないのに雨漏りするケースでは、設計、あるいは施工の段階での欠陥が雨漏りの原因と考えられます。また、外壁や屋根材の内側にある防水シートに問題がある可能性が高く、この場合は目視で雨漏り箇所を特定することはできません。散水調査が必要になることがあります。
※散水調査とは、雨漏り箇所として疑わしい部位に水をかけて雨漏りの再現を試みる調査方法
(修理方法と費用)
散水調査などで雨漏り箇所の特定をするのに数万円の費用がかかります。修理方法は、外壁材や屋根材の内側の修理になるため、足場の設置、外壁材や屋根材の撤去・復旧などの作業が加わり数十万円の工事費用になることもあります。
(よくある雨漏り箇所)
サッシ廻り、外壁に後付けされた設備や、ベランダの屋根や手すりの接合部、ベランダ掃き出し窓とベランダ床の接合部
2. 築10年以上経ってはじめて雨漏りした
建物は台風や地震によって想像以上に動きます。また太陽光の紫外線によって仕上げ材が劣化していきます。築10年近く経過してはじめて雨漏りするようなケースでは、経年劣化による雨漏りが考えられます。この場合は、不具合箇所を目視で見つけられる可能性があります。
(修理方法と費用)
目視で確認できた不具合箇所を修理すれば、一時的あるいは、長期的に雨漏りを止めることができます。修理費用は、約5~20万円。屋上防水工事を行う場合は100万円以上かかることもあります。
(よくある雨漏り箇所)
ベランダ防水、屋上防水、外壁目地のシーリング、外壁設備廻りのシーリング
(雨漏りによる壁内のカビ)
3. 雨が降っていて風が強い日に雨漏りする
屋根や屋上の雨漏りではなく、外壁面の可能性が高いです。外壁目地のシーリングや設備廻りのシーリングを確認しましょう。モルタル壁の場合は、ひび割れも雨漏りの原因になります。また、新築してから数年で発生した雨漏りは、大工事で費用も高額になることが予想されます。
4. 雨量が多いい時に雨漏りする
この場合は、外壁、屋根、ベランダ、屋上と雨漏り箇所として考えられる部位がたくさんあります。特定する難易度が高くなります。
5.雨のたびに雨漏りする
ベランダや屋根、屋上などが雨漏り箇所として考えられます。この場合は早急な工事が必要です。建物躯体が腐食する前に工事を行うようにしてください。
よくある雨漏り箇所
一般住宅での雨漏り箇所で多いトップ3は、
1位 外壁からの雨漏り
2位 開口部・建具からの雨漏り
3位 屋根からの雨漏り
となっています。
その他の原因となる箇所を列挙します。
屋根の棟部分、トップライトと屋根の取合い、換気口、梁型などの見切り部、屋根と壁の取合い、軒と壁の取合い、出の少ない軒やケラバ、バルコニー防水立ち上がり部、バルコニー手すり取付部分、バルコニー取付部分、換気ガラリ廻り、竪樋の取付金具埋込部、幕板と壁との取合い、入隅部分、戸袋と壁の取合い、フード廻り、開口部材の上部、外壁の亀裂部、出隅部分、開口部の縦枠周辺部、開口部の水切端部、壁と下部と基礎の取合い
※取合いとは接合部分
雨漏りを完全に修理するためには、「雨漏り箇所の特定」が重要です。「工事をしたけどまた雨漏りした」などにならないよう経験豊富な業者に雨漏り調査を依頼しましょう。
AKIHIKO ICHIKAWA