最近の住宅の外壁材で最も多いのは窯業系サイディングです。耐震性、防火性、加工性に優れ、デザインが豊富なことから普及しています。この窯業系サイディングのリフォーム方法ですが、主に「塗装」、「張り替え」、「重ね張り」の3種類があります。
今回は、「張り替え」と「重ね張り」についてご紹介していきます。
まずは、サイディングのリフォームで気になるのは価格費用だと思います。一般的な2階建て住宅での工事別価格相場をご紹介します。
サイディングリフォームの価格費用
塗り替え 約80~150万円
張り替え 約190~240万円
重ね張り 約150~210万円
※足場などすべて含めた価格です。塗料や外壁材のグレードによって幅があります。
外壁の張り替え
(窯業系サイディング)
外壁の張り替えとは、現状の外壁材を撤去して、新しい外壁材に張り替える工事です。家の表情を大きく変えることができます。また、塗装リフォームでは得られない満足感があります。家のイメージは、面積の広い外壁でおおよそ決まります。豊富なバリエーションから選んだ外壁材次第で、今までとは全く違った表情にすることができます。
メリット
・外壁材を撤去して張り替えるので建物への重量負担を最小限に抑えることができる
・外壁材を撤去し視認できるため、下地の問題点を発見して修理することができる
・壁構造が複雑にならないため、再工事の際に費用を抑えることができる
・家の外観イメージを一新することができる
デメリット
・重ね張りや塗装では発生しない、外壁材の撤去・処分費用がかかる。
・同様の理由で工期が長くなる
外壁の重ね張り
(金属サイディング)
外壁の重ね張りは、現在の外壁材の上に新しい外壁材を重ねて張っていく工事です。張り替えと比較して、工期が短く、費用も安価なので人気のある方法です。断熱性、遮音性、耐震性、耐火性が向上すると言っているサイディングメーカーもあります。重ね張りは、できるだけ軽量な外壁材を使用して、家への負担を最小限に抑えるのがポイントです。
メリット
・既存外壁材の撤去費用がかからない
・工期が張り替えに比べて短い
・外壁材が二重になるため断熱性・遮音性が向上する
・家の外観イメージを一新することができる
デメリット
・下地の傷みに気づかずに施工される場合がある
・外壁材が二重になるので雨漏りが発生した際には、原因究明が困難になる
・外壁材が重くなるため、建物への負担が大きくなる
サイディングリフォームにはそれぞれメリット・デメリットがあります。現在の建物の状態を見極め、建物に合った方法を選択しましょう。
AKIHIKO ICHIKAWA