ガルバリウム鋼板は、金属屋根です。アルミ亜鉛合金めっき鋼板とも呼ばれます。亜鉛だけでメッキしたトタンに比べると、金属にも係わらず、錆びにくくて長寿命、軽量といった特徴があり、葺き替えなどにも採用されるケースが増えています。
ガルバリウム鋼板の塗装の必要性
ガルバリウム鋼板は、業者やメーカーがメンテナンスがほぼ不要だと宣伝していた時期もありましたが、金属である以上少しずつ劣化しますし、錆びも出てしまいます。トタンなどの金属に比べると、錆びには強いと考えられていますが、周辺環境によっては、錆びてしまう場合があります。
そうした錆びを防ぐために、他の金属屋根と同様に表面の塗装の塗り替えを行います。再塗装のサイクルは15年程度だと言われています。
ガルバリウム鋼板の屋根の塗り替えは、難易度が高く、新しい素材のため、まだ施工実績が少ないといえます。そのため、確かな腕のある職人がいる業者を選ぶのもなかなか大変になっています。
ガルバリウム鋼板の塗装時期
ガルバリウム鋼板の塗装時期は、年数でいえば、約15年という話をしました。そして、一般的な塗り替え年数の目安を参考にして、屋根の表面をよく点検し、塗り替えのサインを見逃さないようにして、タイミングをよく見て塗り替え時期を見極める必要があります。
ガルバリウム鋼板の塗り替え時期のサインは、表面の劣化による明らかな色あせ、サビの発生などがあります。目に見える劣化の現象を見かけたときには、早めに塗り替えを行う必要があるでしょう。
ガルバリウム鋼板のメンテナンスの注意点
ガルバリウム鋼板のメンテナンスでも、塗り替えでは対応できない場合は、葺き替えメンテナンスを行う必要があります。表面の剥がれやひび割れがひどく、再塗装では修理できない場合は、葺き替えが検討されます。多くは、カバー工法による屋根の葺き替えと全面的な屋根の葺き替えのどちらかが選択されます。
カバー工法は、既存の屋根を撤去せずに、新しい屋根を設置する工法で、全面的な葺き替えよりも費用が安くなり、施工期間も短くなります。カバー工法のデメリットは、屋根が重くなることや、空気の出入り口を考慮していないと、雨漏りがひどくなることです。すでに雨漏りが発生し、木材が腐食したような部位が多いのであれば、カバー工法ではなく、全面的な葺き替えをおすすめします。
塗り替えメンテナンスは、雨漏りが発生しないように耐久年数を過ぎる前に定期的に行い、できる限り寿命を延ばし、トータルコストを抑えたガルバリウム鋼板の屋根のメンテナンスが可能となります。
AKIHIKO ICHIKAWA