








外壁のカビを予防する「防カビ塗料」
カビの汚れは、頑固な汚れです。外壁についたカビをカビ取り洗剤を使ってマメに掃除することは難しいので、「予防策」として「防カビ塗料」での塗装をおすすめします。
防カビ塗料の特徴
カビが好む条件がそろうと、カビはどんな場所にでも発生します。外壁にも発生することがあり、カビだけではなく、苔や藻などもよく発生することがあり、外から見るととても汚く見えることがありますし、不衛生な感じがします。
カビ取り洗剤を使ったカビ対策は、カビを発見する度に掃除しなければなりません。また、カビの種類が多いので、カビ取り剤では対処できないカビが発生しており、いくらきれいに掃除してもなかなかカビが落ちない、といった現象もよく起きています。
洗浄や掃除をする暇がない方は、カビ取り剤を使った外壁洗浄よりも、あらかじめ防カビ塗料を使って外壁を塗装し、カビの発生を予防するほうが得策になるでしょう。特に防カビ塗料は、カビを死滅させる成分が含まれており、防カビ効果に優れた力を発揮してくれます。
全てのカビに対応していない点に注意
市販のカビ取り剤は、費用も手頃で比較的取り扱いも簡単ですが、対応しているカビの菌は、5~13種類ぐらいしかないといってもいいでしょう。建物によく発生するカビの種類はもっと多く、57種類以上もの菌が存在すると言われています。
JIS規格準拠のカビ取り剤でも5~13種類の限定されたカビ菌にしか対応していません。そこで、もっと多くの菌に対応した防カビ塗料を使用する必要があります。塗料のメーカーによっては、500種類以上のカビ、細菌、藻類に対応した防カビ塗料が販売されていますので、外壁の塗り替え時には、検討してみる価値はあるでしょう。
防カビ塗料の使い方
防カビ塗料は、カビや藻の発生を防ぐ以外にも、汚れが付着しにくくなり、長期間建物の外壁などの美観を保つことができます。防カビ塗料は、最初から防カビ塗料として使用できるタイプの製品の他にも、他の塗料と混ぜて使うことができるタイプがあります。希望するグレードの塗料にも防カビタイプの塗料が存在する場合がありますので、塗装業者に確認してから使用するようにしましょう。
防カビ塗料は、通常タイプよりも料金が上乗せされてしまいますので、部分的に使用してコストを抑えることができます。例えば、カビが発生しやすい北や西の方角の外壁には、同じグレードの塗料でも防カビタイプ塗料を使用すればコストを抑えることができます。
防カビ塗料使用時の注意点
防カビ塗料は、各メーカーからさまざまな機能を持つ製品が開発され、販売されています。それぞれの防カビ塗料は、対応する菌の種類や耐用年数が異なることから、ご自宅の建物に発生しやすいカビの種類を確認したうえで塗料の種類を選ぶか、できるだけ多くのカビの種類に対応した塗料を選んでください。
防カビ塗料の防カビ性能の耐用年数は、他の塗料よりも短めです。5~6年程度で防カビ性能がなくなってしまうことがあります。そのため、防カビ塗料による塗り替えメンテナンスも、塗料の耐用年数に応じて計画的に行う必要があるでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA