外壁材を長持ちさせたい、いつまでも美しい外観を保ちたいと考える方は、お住まいのリフォームに関する情報にも敏感でうまく対処できることでしょう。戸建て住宅では、屋根材や外壁材が傷んできたら補修するのではなく、定期的に点検や補修を行い、必要な時期に適切なリフォームを施すことで、建物全体の寿命も長くなります。今回は外壁リフォームに関して、必要最低限やるべきリフォームの種類についてまとめました。
外壁リフォームの種類を知るとやるべきことが見えてくる!
外壁に関するリフォームには、いろいろな種類があります。しかし、部分補修とは異なり、多くは、外壁面のメンテナンスに関する工事や外壁材を入れ替える「張り替え工事」が主なリフォーム工事です。
こうした外壁に関するリフォームの種類を知り、費用相場や耐久年数を知っておくと、部分補修で済むのか、大掛かりなリフォームを実施したほうがいいのか、などがすぐにわかっていきます。
実際に塗装作業や外壁の張り替え作業を行うのは、専門業者になりますが、施主であっても何も知らないよりは、外壁リフォームの種類や概要だけでも知っておくと、業者との打ち合わせもスムーズに進みますし、悪徳業者にもダマされることはないでしょう。
外壁リフォームは3種類を押さえる!
外壁リフォームで最も重要な工事といえば、張り替え工事です。張り替え工事には、全面的な張り替えと既存の外壁材の上に重ね張りを行うという2つの工事方法があります。また、外壁材が比較的新しく、劣化症状がひどくない場合で、まだ使えるようなら、外壁の塗り替え工事で対応できます。
外壁の張り替え工事は、200万円~かかります。重ね張り工事なら150~200万円に収まります。最も安い外壁の塗り替え工事では、40~70万円となっていますが、塗り替えメンテナンスを重ねると、最終的には外壁材の耐用年数を過ぎ、張り替え工事を行わざるをえなくなります。
3種類の外壁リフォーム
・塗装工事(塗り替え)
塗料の耐用年数にもよりますが、10~20年に一度は、外壁塗装の塗り替えリフォームを実施しなければならないでしょう。塗料のグレードが高いほど耐久性もアップし、それに比例して価格も上がります。
一般的なシリコン塗料でも十分な耐久性があり、10年~13年程度は使用できますので、30坪の場合なら、60~90万円程度の塗り直し費用がかかります。高い性能を求める方には、遮断熱塗料やセルフクリーニング機能のついた無機塗料・光触媒塗料を選ぶことがあります。費用も上がりますが、耐用年数が20年以上となり、費用対効果は十分あると考えていただいていいでしょう。
・張り替え工事
外壁材の張り替え工事は、既存の外壁材を全て取り外して骨組みにした状態にする必要があります。そのため、廃材処理費が余分に必要です。下地材も新しくなりますので、張り替え工事により、外壁材は新築同様の状態になります。
外壁の張り替え工事では、スケルトン状態にしますので、新しく筋交いを追加したり、耐震性を向上させる工事なども同時に行われます。張り替え工事は、大規模な工事に分類され、200万円以上の費用がかかることがあります。
・重ね張り工事
重ね張り工事は、既存のサイディングボードの上に新しいサイディングボードを張り付ける施工法です。新しい屋根材には、軽量の金属系のサイディングボードが採用されることが多いようです。古い外壁材の撤去の手間が不要で、廃材処理費が不要です。そのため、外壁の張り替え工事よりも安くなります。
既存の外壁材の傷みが激しい場合や耐用年数を大幅に過ぎてしまっている場合は、張り替え工事が行われます。工事費用は、150万円~といったところです。
AKIHIKO ICHIKAWA