お住まいの寿命はメンテナンス次第!
日本の住宅は、木造が多くその平均的な寿命は、約30年です。これは、アメリカやイギリスなどの住宅に比べるとはるかに短くなっており、きちんとメンテナンスすれば、建て替えなくても70~80年程度は住めると考えたほうがいいでしょう。そこで、お住まいの寿命を延ばすメンテナンスとその重要性について解説していきます。
住宅の寿命を延ばそう!
日本のお住まいは、木造が主流です。しかし、高温多湿で台風や雪なども多い日本の気候では、なかなかお住まいの寿命を延ばすことが難しくなっています。木材は、湿気により腐っていきますし、いつの間にか経年劣化していきます。特に雨漏りによる木材の腐朽やシロアリ被害は、一度発生しただけでも建物に深刻なダメージをもたらします。
日本の木造建築の場合は、日本独特の気候風土と木材の特徴をよく知り、定期的なメンテナンスが必ず必要です。きちんとメンテナンスをするだけでも寿命が倍以上になると考えられます。
住宅メンテナンスが必要な場所
お住まいの中でメンテナンスが特に必要な箇所といえば、屋根や外壁、床下、ベランダです。
・屋根・ベランダ
瓦は耐久性が高い屋根材ですが、スレートや金属製の屋根ですと、雨や太陽からの紫外線により表面の塗装の塗膜が劣化します。瓦なら割れやズ レ、金属屋根なら錆びや色あせ、スレートなら反りや浮き、割れなどが主な劣化症状です。定期的な塗装メンテナンスの他、建物の状態を見ながら、葺き替え工事が行われます。
また、ベランダには屋根があっても雨や風が吹き込む恐れがあります。定期的な防水工事が必要です。屋根のないバルコニーなら、特に注意したほうがいいでしょう。
・外壁
屋根と同様に雨や太陽からの紫外線により、汚れがついたり、経年劣化したりしやすい箇所です。外壁塗装は、屋根と同様に行われます。外壁材にもよりますが、外壁の交換工事ややり直し工事も実施されています。
・床下
日本の住宅は、床下の湿気が多いので、特に注意すべき箇所です。シロアリだけではなく、水漏れやカビなどの被害も考えられます。家を支える土台となる床下も定期的なメンテナンスを行いましょう。
築年数ごとのメンテナンス箇所
経年劣化するお住まいの築年数ごとのメンテナンス箇所を見ていきましょう。
・築5~10年
まだ建物の外装も内装も新しいので、やるべきメンテナンスといえばきちんと清掃することです。内装のクロスは、汚れがつきやすいので、まめに清掃を行いましょう。
・築10~15年
給排水管の設備更新が必要になる時期です。窯業サイディングでは、タイルが剥がれたり、シーリングが劣化したりします。一部補修で対応できる箇所ですが、清掃を行っている場合は、まだひどい状況にはなっていないでしょう。ベランダの防水工事や床下の防蟻処理も必要です。
・築15~20年
給排水管の他、空調設備も交換時期になっています。屋根なら塗装工事、外壁も塗装工事や場合によっては交換工事が必要です。経年劣化も進み、住宅のいろいろな箇所の修繕工事が発生します。まとめて修繕して、できる限り工事費用を抑えるようにしましょう。
・築20~30年
木造住宅の耐用年数や寿命を越えていますので、外壁サイディングの張り替えや屋根の葺き替え・カバー工法が実施されます。また、耐用年数に応じて防水工事や防蟻処理も再度行われます。建物や内装のリフォームの他、フェンスや塀などのエクステリアの交換工事を実施してもいいでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA