「ダマされる、ダマされない!」ダマされないように警戒していても、結局ダマされてしまう方が多いようです。今回は、「このケースは大丈夫かな?」といった事例を取り上げて解説しますので、悪徳塗装業者にダマされないように冷静になって対処してください。
相場を無視した大幅値引きには要注意
外壁塗装の訪問営業は、職人が行うわけではなく、会社のスタッフや営業マンなどの営業が得意な社員が訪問して仕事をしています。しかし、大企業の下請けの仕事を行っている塗装業者が多いなか、訪問営業で仕事を獲得するために、強引な営業が行われることがあります。特にセールストークには要注意です。
「今すぐ契約しなければならない。」
「外壁塗装を急いだほうがいい。」
「今契約すると特別に大幅値引きする。」
「期間限定キャンペーンがある。」
など、契約を急ぐ必要がない、塗装の予定がない、お金がないなどの外壁塗装を行う必要のない方は、住宅や外壁の点検や塗装・リフォーム工事が必要になったときに、改めて見積りを依頼したほうがいいでしょう。
足場代を確認
足場代を無料にするサービスを行う営業会社は意外と多いと思います。高所作業ほど足場が必要でし、塗装職人の作業の安全や塗装の品質を考えると足場が無料になることはないでしょう。塗装業者が、大幅な値引きを行うことは考えられません。
使う塗料はオリジナルよりも実績を重視
オリジナル塗料を使って、他社よりも性能がいい塗料を使用していることをアピールしている営業会社もあります。その塗料は、セラミックを使用した塗料で、これまでの塗料よりも長持ちで、性能も高く、低価格なので、ぜひ使ってほしいと勧めてくるはずです。
聞いたことがないブランドの塗料は、これまでの使用実績をよく確認したほうがいいでしょう。オリジナル塗料には、低価格で高品質の製品も多数あるようですが、外壁塗装の費用が高額であることを考えると、塗装業者のアフターフォローや保証がしっかりしていない場合は、手を出さないほうが無難なのかもしれません。
外壁塗装の資格はあまり関係ない
屋根や外壁塗装に関する資格も存在します。しかし、塗装作業を行う人には、資格は不要です。
例えば、国家資格の特級・一級塗装技能士や都道府県知事認定の二級・三級塗装技能士などがあります。国家資格の塗装技能士は、一定年数の実務経験が必要なうえに、それに見合った知識を持ち合わせていることが証明できます。
他にも職業訓練指導員、有機溶剤作業主任者、外壁劣化診断士、雨漏り診断士などの資格があります。いずれも素人には、内容のわかりにくい資格ですので、塗装業者選びの判断材料にはなりにくいかもしれません。
資格よりも、「塗装工事業許可」をもった塗装業者のほうが信頼度は高めです。塗装工事業許可は、10年以上の塗装業実績があり、5年ごとの更新でその都度塗装工事業許可の取得要件を満たしていることが条件だからです。
しかし、塗装業は、塗装工事業許可が必ず必要なわけではありません。あくまでも塗装業者選びの目安として考えておくといいでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA