塗装工事は、手抜きしやすい工事です。後から手抜きを発見することがありますが、再度塗装工事をやり直す時間や手間がかかり大変です。そのようなトラブルにあわないように、事前にできる手抜き工事防止策を知っておいてください。
塗装工事の手抜き工事はなぜ行われる?
その理由は、塗装業界の仕事の流れや業界の慣習などが大きく影響しています。多くの塗装業者は、大手や中堅のゼネコン・工務店などの下請けの仕事をしており、請け負う価格が安くなってしまうことが主な原因です。
下請けの塗装業者ほど、利益を出すために何等かの手抜き工事を行うようになってしまいます。こうした問題を避けるために、塗装工事だけを依頼する場合は、塗装専門業者に塗装を依頼してください。手頃な価格で質の高い仕事ができるようになるからです。
塗装工事前に気づくことが重要!
塗装工事完了後に手抜き工事がわかったとしても手の打ちようがありません。こうした手抜き工事トラブルを予防するには、契約前の段階で塗装業者とよく打ち合わせを行い、契約書にもしっかりと明記することで、ある程度の手抜き工事を防ぐことができます。そして、塗装工事でよくある悪徳業者の手口をあらかじめ知っておくといいでしょう。
よくある塗装工事の手抜き事例を知る
塗装不良は、塗装工事完了後にすぐわかるものが少なく、施工後数か月~数年で色あせや色ムラがひどくなるケースが多いので、保証期間内に塗装トラブルを発見できるかどうかがポイントです。
よくある塗装の手抜き工事の事例では、
下地処理の手抜き、
メーカーが指定する塗り回数を守っていない、
塗材を通常よりも薄めて使う、
工事内容で指定された塗料を使っていない、
などが考えられます。
塗り回数は、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本です。2回目と3回目の塗料は同じ塗料を使用しますが、このとき、中塗りを省略する塗装業者が多いようです。色では判断できませんので、中塗りを省略すると、塗膜に厚みが出なくなり、耐久性が低下する恐れがあります。手抜き防止策としては、中塗りと上塗りの色を変える対策法があります。
手抜き工事をしない優良塗装業者
最後は、客観的な視点からよい塗装業者を選びましょう。請負金額が500万円以下の工事を中心に行う中小の塗装業者でも建設業の許可業者なら、ある程度の規模の施工数をこなした実績があるので、よい塗装業者の判断基準となるでしょう。
見積りは3社以上に依頼し、見積内容や価格、単価、使用する塗料などをよく比較検討してください。実際に現場に出向き、施工事例を案内してくれる塗装業者も安心できます。
AKIHIKO ICHIKAWA