自然の風合いを楽しむために、塗り壁などの自然素材を使ったおしゃれな外壁として「塗り壁」を選ぶ人が増えています。どんな建物であっても、年数を経るごとに少しずつ古くなっていきます。そこで塗り壁のメンテナンスについて知っておきましょう。
塗り壁はメンテナンスが不要ってほんと?
塗り壁は、メンテナンスが不要だと言われています。しかし、築年数を経ると、表面が汚れていきます。こうした汚れは、何も言わなくてもパッと見ただけで、お住まいのこれまでの歴史を物語ります。古い家の塗り壁に深い味わいを感じる人も多く、そこが天然素材を使うメリットとも言えます。
汚れは自然に任せておけば問題ありませんが、気になる汚れや見た目が汚いのであれば、消しゴムで落としたり、サンドペーパーで削るなどの修理・メンテナンス方法があります。築年数が浅い建物であれば、塗り壁表面の汚れを落とすメンテナンスを専門業者が行います。
塗り壁表面の汚れを落とすメンテナンス方法
塗り壁に多い素材は、漆喰や珪藻土です。お子さんの手垢やシミがついたり、落書きしたりすることがあります。こうした人為的な汚れは、見た目にも汚いので、塗り壁の表面を傷つけないように汚れだけを落とす必要があります。
そこで消しゴムを使って汚れを落とす方法をおすすめします。飲み物の汚れは、色がついていますので、消しゴムではなく、スプレーや濡れタオルを用意し、水を含ませた後汚れた箇所を軽く叩いて落とす方法があります。それでも汚れが落ちない場合は、中性洗剤や薄めた漂白剤を使います。頑固な汚れの場合は、サンドペーパーで削り落とします。汚れが落とせない場合は、塗り壁の重ね塗りを行います。
塗り壁の素材によって違う修理やメンテナンス方法
塗り壁に使用される素材にはいろいろな種類があります。漆喰、珪藻土、火山灰などです。製品により、その耐久性や特徴、価格が異なります。塗り壁のメンテナンスで、重ね塗りを行う場合は、一部分ではなく、表面全体を再度綺麗に塗り直すような形になります。使用する製品により下地調整が必要です。
ヘアークラックが発生することがありますが、目立たないのであれば、あまり気にしないほうがいいでしょう。クラックが大きかったり、色ムラがひどいようであれば、施工に問題があるかもしれません。自然の風合いが売りの塗り壁だからこそ、セルフメンテナンスでもじっくりと時間をかけての重ね塗りや汚れ落とし、クラックの補修を行うことができます。
AKIHIKO ICHIKAWA