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- サイディング塗装の下地処理
現在の住宅で使用されている外壁材の8割以上が窯業系サイディングです。1990年代に高級感のある質感や色柄が人気を呼び、急激にに普及していきました。サイディングのメンテナンス方法は一般的に外壁塗装が行われます。今回は、サイディングを塗装する前の下地処理についてご紹介していきます。
サイディングを塗装するタイミング
サイディングは、太陽光の紫外線や雨、風によって劣化していきます。主な初期症状は、藻やコケが付着や色があせ、外壁目地のシーリングのひび割れ・破断などが挙げられます。新築から8年を経過した位からこのような症状が起こり、13年以内に外壁塗装をおこなう方が多いようです。それ以上放置すると外壁材の反りや変形が発生します。
サイディング壁の下地処理(シーリング)
サイディングの塗装をおこなうときは、まず、外壁目地シーリングの打ち替えをおこないます。古いシーリング材を撤去し、新しいシーリング材を充填します。
シーリング作業の流れ
1.既存シーリング材の撤去
2.プライマー塗布
3.ボンドブレーカーテープ張り(3面接着防止テープ)
4.マスキングテープ張り
5.シーリング充填
6.ヘラで均す
7.マスキングテープ撤去
サイディング壁の下地処理(クラック処理、ビス止め、張り替え)
お住まいの外壁は、地震や強風によってかなり挙動し、柱の少ない窓などの角部にクラック(ひび割れ)が発生することがあります。クラックがあれば、塗装前にシーリングやパテなどで補修します。外壁材が反っている箇所は、ビス止めし元の位置に戻します。※戻らない場合もあります。
サイディングの劣化が進行し状態が酷いときは、ボードの張り替えをおこないます。この場合、現状と同じボードの生産が終了していることが考えられます。そのため似たボードで代用することになり、若干の違和感が出てしまいます。
サイディング壁の下地処理(高圧洗浄)
外壁塗装の前に、高圧洗浄機を使用して、藻やコケ、汚れなどを入念に洗い落としていきます。高圧洗浄は外壁だけなら半日、屋根の洗浄も行う場合は、1日かかります。
メンテナンスのポイント
サイディング壁のメンテナンスで重要なポイントは、「目地シーリングを長持ちさせるように施工ができるか?」が一番のポイントです。どんなに耐久性のよい塗料で塗装しても、目地のシーリングが数年でひび割れて水の入る程の隙間ができてしまったら意味がありません。シーリングには様々な種類があり耐久性にも開きがあります。
代表的なシーリング材の種類と耐久性
ノンブリードウレタン 耐久性5~7年
変性シリコン 耐久性8~10年
オートンイクシード15+ 耐久性15年
昔ながらの塗装屋さんや、あまり情報に疎い塗装屋さんは、耐久性の低いものを使用するケースが多いので、外壁塗料だけに注目するのではなく、シーリング材のグレードも確認しておきましょう。
AKIHIKO ICHIKAWA