手抜きを防ぐためにも塗装工程をしっかり理解
施主は、高額の塗装費用を支払い、塗装工事を依頼します。優良塗装業者なら、全てお任せでもしっかりと仕事をしてくれるでしょう。しかし、塗装工事では施主も最低限知っておくべき事項があります。その一つが「塗装工程」です。
塗装工程は手抜きや省略ができない
塗装工事のメインは「塗装作業」です。塗装作業には、基本となる塗装工程がありますので、基本を押さえたうえで塗装業者と打ち合わせをするようにしましょう。
それぞれの塗装工程には、必要な時間や決まった手順があります。手抜き工事や工事の順番が間違っていないかを確認するには、施主にも塗装工程や塗装工事の知識が必要となります。三度塗りの場合の塗装工程は、最低6日間は必要です。
塗装工程の流れ
塗装工程は、下塗り、中塗り、上塗りの3工程が基本です。それ以上工程を増やす場合がありますが、さらにコストがかかりますので、塗装業者が必要以上に余分な塗装作業を行う場合はストップをかける必要があります。塗装作業は、3回に分けて行われますが、合計6日間かかります。その内訳は、塗装に各一日、乾燥に各一日かかります。
下塗りは、塗装色よりも塗装面と塗料をしっかりと密着させるために、塗装面と上塗り塗料に合った下塗り材を塗布します。仕上げに使用する仕上げ用塗料は、一般的には中塗りと上塗りの塗料は同じ塗料が使われます。しかし、中塗り塗装に一日、乾燥に一日、上塗り塗装に一日、乾燥に一日と、合計四日間かかることを知っておきましょう。
最後に施工チェックが行われます。乾燥後も塗装にミスや失敗があれば、塗り直しや一部手直しなどが行われます。こうしたチェック作業も半日~1日間は必要です。
よくあるトラブルや遅延の理由
塗装や塗料に関する専門的な知識は、素人にはわかりにくく、実際に塗装面を見ても正しい判断ができない場合があります。そのためにも、誠実に仕事をしている塗装業者を選ぶことが重要です。
施主も業者任せにしないで、塗装工程を毎日確認したり、実際に作業している塗装職人とも少しコミュニケーションを取ってどんな仕事をしているのかをよく確認してください。
塗装時に注意することは、塗装作業の遅延です。塗装工事は、1週間から2週間程度かかりますので、施工期間途中で天候が悪くなることがあります。雨が降っているといったん塗装作業は中断されます。
予備日を設けて、作業が中断しても追加料金を支払う必要のないようにしておきましょう。他には、凍結や積雪、気温が5℃未満の塗装環境では、塗装作業を中断します。
9~11月頃の台風が直撃するシーズンも塗装工事を避けたほうがいいでしょう。その他、破損箇所がひどいと、その都度補修する必要がありますので、塗装工事の期間が長引く場合があります。
AKIHIKO ICHIKAWA