御殿場市川島田で外壁塗装をしている市川塗装です。
シリコン、フッ素、無機、塗料の耐久性は?(Q&A)
質問
家の塗り替えを検討しています。業者によって塗料の耐久性の考え方が違うようです。フッ素の耐久性は10年という業者や、15~20年という業者までいます。シリコン塗料でも10年~15年の開きがあります。どれが正解でしょうか?
回答
実際に塗装してから10~20年以上前の現場を確認した上での主観的な考えです。無機塗料は比較的新しい塗料ですので、20年前に塗装した物件を確認することはできませんが、宮古島での耐候性試験場で、10年前に塗装した無機塗料の塗板は実際に確認しています。塗料が劣化する最大の要因は紫外線です。宮古島は、本土の2倍~3倍劣化スピードが早いとされています。宮古島10年の状態は、本土でいえば20年~30年の状態を確認したことになります。
外壁塗装
シリコン 10年
フッ素 15年
無機 20年
屋根塗装
シリコン 5年
フッ素 10年
無機 15年
さらに細かく言えば、外壁塗装では方角によっても耐久性が違います。塗膜の劣化と日射量とは比例する関係にあります。以下は、太陽光発電に使用されるデーターです。水平から30度の傾斜で東西南北にソーラーパネルを設置した場合の年間日射量を比較したグラフです。真南を100%として、他の方角がどれだけ日射量が低下するかを表しています。
水平から30度の状態ですので、屋根面の日射量とほぼ同じです。外壁面では、30度ではなく垂直のため、さらに日射量に差がつくことが想像できます。日射量が少なければ、塗膜を劣化させる紫外線も少なくなります。上記のことから、外壁塗装をおこなった南面と北面が同じスピードで劣化することは考えられません。方角によって塗装の持ちが異なると考えたほうが自然です。先ほどの塗料の耐久性が、仮に南面に塗装した場合だとすれば、北面に塗装した場合は、もう少し長持ちすると考えられます。
外壁塗装(南面)
シリコン 10年
フッ素 15年
無機 20年
外壁塗装(北面)
シリコン 15年
フッ素 20年
無機 25年
東面と西面については、北面と南面の中間の耐久年数と考えてください。弊社では、塗装して10年経過したときに、「業者が言っていたより長持ちしないね」と言われないように条件の厳しい南面での耐久性をお伝えするようにしています。業者によっては、契約するために耐久性を長めに言うこともありますので注意してください。特に、屋根塗装の耐久性を外壁塗装の耐久性と同等と伝える業者は、知識が乏しいか、悪徳業者化のどちらかです。
(弊社) (悪い業者)
屋根塗装の耐久性 屋根塗装の耐久性
シリコン 5年 シリコン 10~15年
フッ素 10年 フッ素 15年~20年
無機 15年 無機 20年~25年
日照時間の長い屋根面
日照時間の短い北面外壁
屋根面は、外壁面よりも日照時間が長く、2倍~3倍のスピードで塗膜が劣化していきますので、外壁面に塗装したのと同じ耐久性にはなりません。業者に屋根に塗装した場合の塗料の耐久性を聞いてみれば、その業者のレベルがわかるかもしれません。
AKIHIKO ICHIKAWA