各メーカーでは、耐久性の高い塗料に合わせたシーリング材の研究開発も進んでいます。2014年に販売が開始された「オートンイクシード15+」は、当初は15年以上の耐久性があると言われていましたが、年々改良されてきたことで30年近い耐久性を持つようになってきています。
「オートンイクシード15+」の特長
オートンイクシード15+は、オートン(オート化学工業)から販売されている高い耐久性と耐候性を実現した30年近い長寿命を誇るシーリング材のことです。オートンが新たに開発した「LSポリマー」は、特殊高耐久ポリマーです。
特に太陽光からの紫外線、熱、降雨による水分から美観を守る耐候性は、6000時間(約30年)という驚異的な高い対候性を特殊なテストにより実証しています。また、シーリング材の引張試験では、12000回以上のゆがみやひずみにも追従できることが実証され、こちらも約30年という高い耐久性を実証しています。
このように、オートンイクシード15+は、耐久性と耐候性のバランスの取れた優れた長寿命のシーリング材として一般にも浸透するようになってきています。
一般のシーリング材との違いとは?
機能性の高い塗料が注目されており、なおかつ耐用年数も長いものが増えています。しかし、サイディングボードには、シーリング材の耐久性能も問題となります。気温や湿度により膨張や縮小を繰り返す外壁の目地には、追従性の高いシーリング材が必要となります。
一般のシーリング材や低価格のシーリング材では、3年や7年程度で寿命が来てしまうことがあります。シーリングが劣化すると、雨漏りの発生原因にもなります。シーリング材の打ち替え工事は、足場の設置も含めるとメンテナンス費用のほうが高くつくことがあります。
長寿命化する外壁塗料に合わせるように登場したのが、オートンイクシード15+です。このシーリング材の耐用年数は、15年以上を誇り、改良された新製品では30年近い耐用年数を維持することができます。「オートンイクシード15+」の伸び率は、1000%を超えています。一般的なシーリング材の伸び率が400%ですので、その反発力の強さにより破断を予防できます。接着力も強力です。
耐久性と耐候性に優れた「オートンイクシード15+」
シーリング材には、柔らかくする可塑剤が含まれています。可塑剤は、紫外線や温度変化により経年劣化し、シーリング材から分離します。柔軟性や弾性が失われ、剥がれや崩れが見られるようになります。こうしたデメリットを解消するため、可塑剤とは異なる「LSポリマー」が使用されており、長期間弾性を維持します。
「オートンイクシード15+」は、促進耐候試験を4000時間行い、20~30年程度の圧倒的な耐久性が実証されています。一般的なシーリング材の耐久年数は、5~10年程度、高耐久シーリング材でも15~20年程度ですので、「オートンイクシード15+」がいかに高い対候性と耐久性を兼ね備えているのかがよくわかります。
AKIHIKO ICHIKAWA