外壁塗装色選びで知っておきたいサンプル色の見方について解説します。できる限りイメージ通りの塗装色にするには、専門家と何度も打ち合わせを行い、完成後のズレを少なくする努力が必要でしょう。
色決めのポイント
最初は好きな色から選び、総合的に判断して色の色相、明度、彩度などを決定するようにしましょう。
・汚れが目立ちにくいこと
汚れの色を目立たなくする塗装色を選ぶとメンテナンスの頻度を下げることができます。汚れはグレーや薄い茶色です。中間色とも呼ばれています。こうした汚れは、砂、埃、排気ガスなどが原因となっています。外壁塗装色も同様にグレーやベージュ系の汚れに似たような色にすれば、汚れが目立たなくなります。逆に白や黒などのコントラストの差が出るような色を使うと汚れが目立ちますので注意が必要でしょう。
・色あせの問題
外壁表面は、きれいに清掃していても紫外線により自然に経年劣化します。わかりやすい経年劣化の症状といえば、色あせです。ベージュやクリーム、アイボリーなどの色を選ぶと色あせが目立ちません。逆に赤や黄色などの鮮やかな色を使うと色あせが目立ちます。
・その他
周辺環境との調和を考慮した塗装色を選んでください。また、太陽光を反射し熱を室内に取り込まないようにするような明度の高い色を選ぶといいでしょう。
色見本やサンプル色にも見方がある!
・面積の大きな色見本
色の面積効果についての知識も押さえておきましょう。面積が広いと色が明るく見えます。逆に面積が狭いと濃く暗く見えます。明るい色を検討しているときは要注意です。小さな色見本だけを見ると、面積が広くなったときに明るすぎて見えてしまいます。派手な色を選んだときは特に注意したほうがいいでしょう。確認時はA4サイズ以上の広さの色見本や塗り板を推奨します。
・光源やツヤの問題
屋外と屋内とでは、光源が違うため実際の色の見た目や雰囲気が違って見えてしまいます。太陽光と蛍光灯とでは明るさも全く異なります。
色見本の色は、必ず屋外で確認してください。
また、塗料には、ツヤあり、ツヤなしの他、ツヤの度合いなどもある程度幅を持たせて選ぶことができます。ツヤの度合いにより、見え方も微妙に異なりますので、屋外でしっかりと確認してください。
・外壁材の違い
サイディングボードにも窯業系、木質系、金属系などがありますし、タイル、ALCパネル、コンクリート、モルタルなどの素材の表面によっても塗装の見え方が異なります。
そのため、色見本の塗装面の素材を同じものにしてもらうようにしましょう。できなければ、試し塗りで実際の塗装面をよく確認して見え方をチェックしてください。
AKIHIKO ICHIKAWA