高い耐久性能を持つ塗り壁「ジョリパット」はおすすめできる?
外壁材の中でも塗り壁のような独特の温かみを持つ仕上がりの「ジョリパット」と呼ばれている製品が注目されています。
ジョリパットは、日本製生まれた製品ではなく、フランス生まれの塗装素材です。
15年以上前から日本にも導入されてきたことから、使用例や施工実績も着々と積み上げてきています。
意匠性も高く、長期間使えることがわかってきたことから、安心感も増し、人気も高まってきています。
ジョリパットは、近年登場した新しい塗り外壁材ですが、耐久性も高いことから今後も採用する方が増えると予想されています。
海外製の耐久性の高い塗り壁といえば「ジョリパット」
ジョリパットは塗り壁として新しく日本にも導入された外壁材です。
耐久性とデザイン性の両方に優れた塗り壁として日本にも導入されてきましたが、日本ではアイカ工業から販売されているジョリパットが最も有名です。
日本にも漆喰などの定番の塗り壁がありますが、専門家の間では海外製の塗り壁といえば「ジョリパット」が先に思い浮かぶほどにまで知名度も浸透しています。
ジョリパットは、漆喰のように建物の外部だけではなく内部にも使える点にも注目されており、用途が広いというメリットも持ち合わせちます。
しかし、耐久性の問題は十分にクリアしていますが、紫外線や雨にさらされ、高温多湿の日本独特の自然環境下でジョリパットを使っていると、次第に色あせが発生しやすいということがわかっています。
ジョリパットであっても、経年劣化は避けられませんが、外壁塗材として使用した場合は、15~20年程度ではっきりとした色あせや退色が見られます。
色が問題で10~15年程度でも塗り替えすることはありますが、通常でも15年以上は使えますので、耐久性に問題ないのであれば、気になる方以外は塗装工事をあえて先延ばしにすることができます。
建物の美観を気にする方に限り、表面に色あせや退色が見つかったら、ジョリパットであっても塗り替えを検討してもいいでしょう。
温かみがあり意匠性も高い
ジョリパットは、デザイン性に優れた施工ができる点が大きなメリットです。意匠性が高い、とも表現できます。
ジョリパットは漆喰のような塗り壁材の一種で、仕上げ作業の際に櫛で引いたりコテで扇型に撫でたりして、和柄調の仕上がりにも対応しています。
また、大理石調のジョリパットなどもありますので、和風建築以外の洋風建築の両方に合わせられる優れた外壁塗材です。
その仕上がり具合は無限に組み合わせることができますので、お住まい全体のイメージも施主のご希望に沿うようなイメージにできる限り近い形で再現できるようになっています。
これまで、他の外壁材に比べると耐久性に劣る点がデメリットであったモルタル壁を使っていた場合でも、次は耐久性の高いジョリパットで塗り替えを行い、おしゃれなデザインを楽しむケースが増えています。
ただし、塗り替え工事になると、費用面の問題よりも、今現在の外壁材の下地がジョリパットに対応しているかどうかが施工の最大のポイントになっています。
ジョリパットの施工や塗り替えには高い専門性が必要
ジョリパットは、全ての外壁材に対応しているわけではないので、塗り替え工事の際にはいろいろな条件をクリアしていなければ施工できないでしょう。
特に、タイルや漆喰、サイディング、シリコン系・フッ素系塗膜などの外壁材の上からはそのままでは施工できない場合があるからです。
また、ジョリパットでの施工経験のある塗装職人もそう多くはないことを知っておいてください。
施工実績が多くて、信頼できる塗装業者選びや塗装職人探しなどが難しい場合もあります。
ジョリパットの塗り壁を仕上げるには、メーカーが指定する専用の塗料や専用の工法により施工する必要があります。
塗り替えで使用する塗料は高級な塗料に比べると比較的安価なもので十分ですが、ジョリパット専用の塗り替え材などを優先し、できる限り専用塗料を使うことをおすすめします。
ジョリパットの塗り替え工事では、一般の塗料とは施工方法が異なるうえに、高い専門性が要求されます。
希釈率や乾燥方法をみても、ジョリパットだけの特殊な割合や方法が採用されています。
施工の際は、必ずジョリパットに関しての取り扱い経験豊富な塗装職人が在籍する外壁塗装業者に塗装を依頼するべきでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA