モルタル外壁は意匠性が高く、いろいろなデザインの外壁が仕上がります。モルタルも人気の外壁ですが、最近主流になってきているのが、サイディング外壁です。比較的安く、メンテナンスも楽なうえにおしゃれな外壁がたくさん登場しています。そこで、サイディングに人気が集まっている理由について考えてみましょう。
サイディングとは?サイディングの種類と特徴
サイディングは外壁材のことです。セメントや金属でできたいろいろな種類のサイディングがあります。壁の大きさに合わせてカットし、サイディングをつなぎ合わせて外壁を作ります。つなぎ目はシーリングされています。 サイディングは、塗り壁と違って、板を貼り合わせていくようなイメージです。
金属系のサイディングは、外面が金属製で腐食しにくいという特長があります。窯業系サイディングは、セメントに木片を混ぜて加工成形したサイディングです。防火性・耐久性が高いことが特長です。木質系サイディングは、天然の木を塗装したサイディングです。木の温もりが感じられますが、木は生きていますので、加工には注意を要します。樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂を使用し、寒さやひび割れなどにも強いサイディングです。
それぞれのデザインや素材の特長をよく考えたうえで、お住まいの外壁にぴったりのサイディングを選ぶことができます。
色やデザインを楽しめるサイディング
サイディングに人気が集まっている理由は、色やデザインが豊富で、いろいろなタイプから選べるようになっていることです。カタログやサンプルなどからお好きな色やデザインを選ぶことができるので、塗り壁のように仕上がり具合が想像していたものと異なっていた、といったことで失敗することはありません。
色は、住宅でよく使用される白、グレー、黒、茶、ベージュなどが多く、奇抜な色や目立ちすぎる色などはありませんので安心です。デザインにも目を向けると、石積調、レンガ・タイル調、木目調、塗り壁調など、サイディング外壁で表現できる外壁デザインは無数にあります。
何を重視するかで変わるサイディング選び
サイディングは、色やデザインだけで選ぶわけではありません。素材によるメリットの違いをよく考えたうで、お住まいにぴったりの外壁サイディングを選ぶ必要があります。
窯業系サイディングは、バランスに優れた外壁材で、7割近くのシェアがあります。デザインも豊富です。機能性の高い製品は、汚れがつきにくく、メンテナンスも少なくて済みます。
木質系サイディングは、天然木を使用しています。そのままではなく、塗装や炭化処理したものを使用しています。不燃処理を施した製品も登場しています。経年劣化しても木材の風合いや色合いを楽しめます。部分的に使用することが多い外壁材です。
樹脂系サイディングは、寒冷地方でよく使用されています。耐久性、耐塩害性、耐冷害性、耐候性に優れています。塩化ビニル樹脂製ですので、軽量、加工が容易、錆びもなく雨漏りの心配もありません。再塗装不要で衝撃にも強いというメリットがあります。
金属系サイディングは、金属板と断熱材としての裏打材で構成されています。断熱性や防音性に優れています。 スチール、アルミ、ステンレスなどのサイディングがあります。スチールは錆びが発生しやすく、再塗装が必要です。 アルミやステンレスは、錆びにくいですが、高価です。
AKIHIKO ICHIKAWA