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- 屋根塗装は本当に必要か?
- 屋根塗装は本当に必要か?
屋根の種類で圧倒的に多いのが化粧スレートです。(コロニアル又はカラーベストなど製品名で呼ぶこともあります。)
屋根の塗装が必要かどうかについては業者によって意見が分かれます。勿論10年も経ったスレート屋根を見れば、色があせ、コケや藻が付着していますので、塗装が必要な感じもします。
塗装会社は当然仕事ですから、その様な状態を見れば塗った方がいいとアドバイスするでしょう。このような場合、屋根材を作っているメーカーから見ていくのが中立で正しい意見が見えてくるかもしれません。
屋根材メーカー視点での塗装の必要性
日本最大の化粧スレートメーカー、ケイミュー株式会社のコロニアル製品に関する塗装メンテナンスに対する記述を抜粋すると以下のようにあります。
・基本は、10年毎の定期メンテナンスを行うこと。定期メンテナンスにおいては、再塗装、取替え等の大規模な補修等も想定しています。
・雨漏りは再塗装では直りません。
・表面の色が薄くなったり、汚れがついた場合でも屋根材としての基本性能は問題ありません。
・美観の維持・向上を図るには、再塗装を行ってください。
以上の通りで化粧スレート(ケイミューのコロニアル製品)については、美観維持のためには再塗装は必要だが、雨漏りや耐久性を高めるなどの作用についいては記述がありません。これについては屋根の構造と役割を認識する必要があります。
屋根の構造と役割
スレート等の屋根材が一次防水で、防水シートが二次防水です。仮に台風で屋根材が飛ばされても二次防水で雨漏りを防ぐというのが雨漏りに対する屋根の対策です。
現在雨漏りしているとしたら、二次防水が損傷していることが原因なのでこれは屋根塗装で表面を塗装したとしても解消できません。
(雨漏りを防いでいる防水シート)
屋根材の役割は、防水シートの保護です。防水シートを雨、風、飛来物、太陽の陽射しなどから守るために、屋根材を設置します。
「屋根の寿命は、防水シートの寿命」とも言えます。当然この防水シートにも寿命があります。一般に30年程度と言われていますので、新築後20年経過したころから屋根の葺き替えか、カバー工法を検討しなければいけない時期になってきます。
美観を気にしなければ塗装は必要ない?
屋根構造と役割が分かると、屋根塗装は必要ないという考え方も間違いだとは言えません。屋根材が汚れようが、劣化しようが、防水シートがしっかりしていれば、雨漏りは起こりませんので、屋根塗装をしなくてもお住まいの方が困ることはありません。
実際に20年、30年と屋根塗装をしないでも雨漏りしないお住まいはたくさんあります。少なくとも「塗装しないと雨漏りする」や「塗装しないと20年で葺き替えが必要」という言葉を鵜呑みにする必要は全くないと言えます。
しかし、ケイミューのコロニアルの維持管理には、こんな記述もあります。
屋根の性能維持のためには必ず「点検」と適切な「メンテナンス」が必要です。もし、適切な維持管理がなされず放置されると、屋根のみならず雨漏りなどにより建物自体の寿命を縮める結果にもなります。
定期点検と補修は必要
(釘の浮き)
(釘の浮き補修後)
(ひび割れ)
(ひび割れ補修後)
屋根塗装を行わない場合でも、必ず定期点検をおこない、屋根材本体に部分的なズレや割れ、役物・役物釘のズレや浮き等が見られた場合は、部分的な交換、増し打ちなどをおこなうことが必要です。
屋根塗装で得られる効果は4つ
美観の回復
経年による汚れやコケなどを高圧洗浄で除去し、塗装によって新築時の輝きを取り戻すことができます。
屋根材の保護
化粧スレートの耐用年数は一般的に25年~30年程度と言われています。屋根表面をコーティングすることで劣化の進行を止め、屋根材の寿命を延ばすことができます。
遮熱機能の付加
遮熱性能のある塗料で塗装すれば、室内温度が1~2℃低減します。「夏場はとても暑く感じる」とストレスを感じる住宅にはお勧めです。エアコンの設定温度を上げることで光熱費の削減も実現できます。
不具合を未然に防止
屋根塗装をおこなうことで、屋根材の割れや役物のズレなどを発見、補修することができます。雨漏りや台風で屋根材が飛ばされるなどの危険性を未然に防ぐことができます。
上記4つの効果を求めない方は、定期点検と部分的な補修をしっかりと行えば、屋根塗装は必要ありません。
※ケイミューのコロニアル製品に限って。
※定期点検で防水シートが傷んでいる場合は、屋根塗装ではなく葺き替えかカバー工法が必要になります。
屋根塗装施工例
(施工前)
(高圧洗浄後)
(施工後)
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AKIHIKO ICHIKAWA