外壁塗装工事で最も重要な見積書は、打ち合わせの段階で使用するもので、塗装業者と共に取り決めした内容について、わかりやすく整理した内容になっています。
しかし、各塗装業者により、見積書に記載されている内容が異なることがあり、相見積りをしてもどうやって比較すればいいのかわからないことがあります。そこで、細かい点を無視し、見積書で必要不可欠な比較のチェックポイントについてお伝えしていきます。
塗料のグレードや種類は合わせる
相見積りを依頼しても、使用する塗料のグレードや種類が全く異なるような内容ですと、全く比較できないでしょう。塗装箇所により、使用する塗料も全く異なります。
さらに耐用年数も合わせるべきです。将来もメンテナンスのために、外壁塗装工事が行われます。塗装箇所による適切な塗料を使用し、耐用年数を合わせると同時にメンテナンス塗装ができ、塗装にかかるコストを下げることができます。
三度塗りを守っているのかどうか?
三度塗りは、屋根や外壁塗装の常識にもなっています。特に下塗りは重要です。中塗りや上塗りには同じ塗料を使用しますが、塗装面との密着度を高め、高品質の仕上がりを期待するなら、塗装面と上塗り塗料に合った下塗り剤を選ぶ必要があるでしょう。
中塗りと上塗りを一緒にして二回しか塗らない塗装業者もあります。手抜きを防ぐには、中塗りと上塗りの塗料の色を変えてもらい、各工程終了ごとに施主が確認するような形で工事を進行してもらうようにすると、手抜きや間違いが少なくなります。
塗装面積と塗装箇所の確認
塗装面積は、概算でも計算できます。
延べ床面積(坪数)がわかるなら、次の計算式により外壁の面積の計算をしてみましょう。
外壁面積=延べ床面積×3.3×1.2
です。
例えば、延べ床面積30坪の建物なら、外壁の面積は、118.8平米です。
塗装箇所についても塗り忘れのないように再確認してください。
塗装開始後に気づいた場合は、塗装のやり直しや工事料金のアップになってしまうことがあります。相見積りによる比較で、おかしな点のチェック漏れがないようにするといいでしょう。
下地処理の内容
下地処理の中でも大変重要な作業工程が「ケレン」です。ケレンは、時間も手間もかかります。旧塗膜をしっかりと剥がして、錆び落としなどを手作業で行います。電動工具を使用する場合もあります。ケレンをやっていないと、塗料の性能が十分に発揮できないことがあり、注意を要します。
AKIHIKO ICHIKAWA