外壁塗装をDIYでやってみたいと考えている人が増えています。DIY外壁塗装工事を行う場合、建物の外側部分の外壁ですので、高所作業や屋外での作業において注意すべき点がいくつかあります。今回は、DIY外壁塗装の限界なども含めてお話します。
材料費は削減できるが難しい塗装作業
メリットだけを考えると、DIY外壁塗装はとても魅力的なものに思えます。材料費以外の人件費や交通費、諸経費などを省くことができ、浮いたお金は道具代などに充てることができます。ペンキ塗りが得意なら、さまざまな色を使って、お好みの外壁塗装色を塗っていくことができます。
塗装業者選びで迷うこともありませんし、自分の好みで塗装するため、満足度もアップします。しかし、塗装作業は、素人だけでやると失敗する確率が高くなります。施工不良だと、塗装の塗膜の寿命も短くなってしまいます。
最悪の場合は、塗装した後にまた専門家にやり直してもらうケースです。慣れない塗装作業は、一か月以上かかることもあり、忙しい仕事の合間を縫って塗装作業を行う必要があります。足場を設置せずに塗装作業を行うと危険ですが、慣れていないと高所から道具を落としたり、転落したりする危険性もあります。
DIY外壁塗装の大変さを知る
塗装作業は、塗装前の準備段階で調べておくこと、やっておくことが大変多く、段取りを知らないといつまでも作業に取り掛かれなかったり、塗装作業が途中で中断したままになってしまったりすることがあります。知識だけではなく、経験や実績が外壁塗装には要求されます。
プロなら2週間程度で終わる塗装作業工事も、素人がやると一か月以上かかることがあります。毎日塗装作業に時間を割くことができる人は限られており、DIYの外壁塗装は、急ぐ必要がない場合にじっくりと取り組むものであるといえるでしょう。
粘り強さが必要な外壁塗装作業
塗装工事は、事前の段取りがとても重要です。標準的な塗装工程が決まっており、その工程を守って着実に作業を進めるしか方法はありません。途中の工程を省くと、手抜き工事と同じことをやっていることになります。
塗装作業に必要な安全対策を施し、安全道具などをそろえるには、時間やお金も必要です。自分以外にも手伝ってもらう場合は、謝礼やお礼などを用意しなければなりません。
DIYでの外壁塗装作業は、自己責任です。クレームが出た場合もご自身で対処しなければなりません。こうした面倒なことが全てクリアできて初めてDIY塗装作業を始めることができるでしょう。
AKIHIKO ICHIKAWA