屋根・外壁塗装は、塗料の塗装回数が一回で済む作業ではありません。一回の塗装作業ごとに十分な乾燥時間取り、均一な塗膜になるように丁寧に何度も塗り重ねる必要があるため、根気や専門性が要求される作業です。塗装の三度塗りの他、一回の塗装作業ごとにメーカーが指定する塗装間隔での乾燥時間も決まっていることを知っておきましょう。
三度塗りは塗装の基本
塗装作業は、下塗り、中塗り、上塗りの三回の塗装工程が必要で、基本とされています。塗り回数を増やすと、塗膜に厚みが出て塗膜の耐久性がアップするので、三回を超える「五度塗り(五回塗り)」が必要な塗料も存在します。
下塗りでは、外壁面や上塗り塗料に対応した専用の下塗り材を使用しますが、上塗り塗料との相性や外壁材の素材や状態によって最適な下塗り材を慎重に選ぶ必要があります。下塗り塗料が正しく選べていると、中塗り・上塗りで使用する塗料がしっかりと密着し、理想的な状態で塗装の塗膜の機能が保持され、長期間耐久性能をキープすることができます。
塗装工程やスケジュールを確認
塗装工程やスケジュールを再度確認してください。三度塗りでは、塗装期間は最低でも3日以上必要で、1週間ぐらい取るのが普通です。さらに塗装と塗装の間には乾燥時間も必要です。乾燥時間は、季節や天候によって全く異なります。良く晴れて乾燥した時期なら、メーカーの指定する乾燥時間を過ぎれば塗装の塗膜も乾燥しているでしょう。
しかし、高温時、湿気の多い雨期、天候の悪い日などは、なかなか乾燥しないので、次の塗装工程へ進むのは明日以降になることがあります。そのようなときは、塗装業者でも乾燥させる時間を一日取り、次の日やその次の日に次の塗装作業を行うようにしています。
屋根や外壁への塗装作業は、一日で終わることはありません。塗装業者が塗装時間、乾燥時間をしっかりと守れるように、余裕を持たせた塗装工事のスケジュールを組んでもらうようにしましょう。
塗装間隔とは乾燥時間のこと
塗装作業は、基本の三度塗りを守り、それぞれの塗装作業が完了した後には十分な乾燥時間を取る必要があります。乾燥時間は、塗料により異なり、塗料ごとにメーカーが指定していますので、それぞれの乾燥時間を守るようにしてください。
丁寧な塗装作業の後は、じっくりと乾燥させる工程です。慌てず急がずに塗装作業を進めてもらうようにしましょう。下塗り塗料を塗装した後、乾燥させずに、次の中塗り・上塗り工程に進むと施工不良が起こりやすくなります。色ムラの発生や短期間での塗装剥がれ現象が起こることもあり、注意を要します。
また、塗装工程を守っていても、乾燥時間が短すぎると、施工後に施工不良がわかることがあります。このような失敗を防ぐために、スケジュールにはある程度の予備日を設けるなど、少し余裕を持たせたほうがいいでしょう。
工事はできる限り早く終わらせたほうが低コストにはなりますが、塗装工事に関しては、仕事を急がせると、手抜き工事につながる恐れがありますので注
AKIHIKO ICHIKAWA