戸建て住宅では、屋外・屋内で猫や犬などのペットを飼う方が多く、留守番などは問題ない場合でも、中長期間にわたる塗装工事にあたっては、さまざまな注意点があり、事前にできることはやっておくべきでしょう。
体の小さなペットは、人間よりもストレスを感じやすく、飼い主が気づかないうちに病気になってしまうことがあります。ここでは、塗装工事中にできるペットの環境対策について解説していきます。
足場の設置や養生で注意すべき点
お庭で犬を飼っている場合は、犬小屋などの犬の居場所に特に配慮しましょう。犬によっては、塗装職人が来ただけでも吠え続けることがあります。
放し飼いにしている犬や猫は、いつの間にか足場や養生した場所に乗って休んでいることがあります。
室内に入れるか、ペットホテルなどに預けるといいでしょう。大きな騒音は、ペットにとってもストレスになります。吠える状態が止まらない場合は、お散歩に出かけたりして、静かな場所に移動させましょう。
塗料の臭い
シンナーなどの有機溶剤は、人間でもきつい臭いであると感じますので、嗅覚の鋭いペットなら、もっと強い臭いとストレスを感じます。人が有害な揮発性有機化合物を吸い込むと、頭痛、吐き気、めまいなどがします。さらに喉の傷みも感じますので、ペットにも必ず悪影響を及ぼします。
ペットの場合は、飼い主が気づかないうちに食欲不振や酔い状態になっていることもあり、臭いの害の少ない水性塗料を推奨します。室内でペットを飼っている場合は、臭いが強くなってきたら、しっかりと換気を行い、室内に塗料の臭いが充満しないようにしましょう。
放し飼いの猫だと、塗料をなめたりします。また、乾燥中の塗膜に足跡がつくこともありますので、首輪をつけ、鎖にしっかりとつないでおきましょう。
犬に噛まれてしまう
警戒心が強い犬ほど、吠え続け、塗装職人に近寄って噛みついてしまうことがあります。せっかく仕事をしてくれるはずの塗装職人もケガしてしまうと、予定していた塗装作業ができなくなってしまうことがあります。大型犬や番犬の世話や管理には細心の注意を払うべきでしょう。
各種ペットを飼っている場合は、塗装業者との打ち合わせ時にしっかりとその旨を伝えるようにし、事前対策を行うようにしましょう。塗装業者でもペットの環境対策についていろいろなケースに対応していますので、必ず相談するようにしてください。
AKIHIKO ICHIKAWA