どんな人でも仕事で手を抜きたくなる瞬間があります。塗装業者にもあります。優良業者でも職人やスタッフが手を抜く場合もあります。よくある塗装業者の手抜き工事の手口を知り対策を施しましょう。
どんなに施工実績のある立派な塗装業者でも手抜きが行われる、その理由とは?
塗装業者が、下請け業者を使う場合は、下請け職人にも工事の腕に差が出てしまいます。中には無責任な職人もいますので運が悪いと塗装の仕上がり具合が中途半端になり、塗装の性能が十分に発揮されません。
また、中間マージンがあるので下請けで塗装を請け負う職人の士気も下がります。工事費用が安いと、下請けの職人の人件費も下がってしまい、手抜き工事を行う可能性が高くなります。
下地処理や高圧洗浄で手抜きをする!
下地処理は、塗装前の最も大切な作業です。塗装面を手作業できれいにし、目に見えない細かな傷をつけ塗装の塗膜の密着性を高めます。塗装後には見えなくなりますが、耐久性が低下し剥がれやすくなるのでしっかりと作業を行う必要があります。
古い塗膜を除去し、鉄部のサビ、木部のささくれなども取り除きます。 塗装面をきれいにするには、高圧洗浄を行います。人の手では時間がかかってしまう汚れ落とし作業も業務用の高圧洗浄機ならジェット噴射であっという間に汚れやコケを削り落とします。 こうした下地処理は、塗装前にしっかり行う必要があり、後戻りできない作業です。
塗り回数、乾燥時間、薄い塗料を使う!
塗装工程の基本は、下塗り、中塗り、上塗りです。メーカーが指定した乾燥時間を守り、しっかりと乾燥させた後次の塗り工程に移ります。塗り工程を一つ飛ばすと工期は短縮できますが、塗膜の耐久性が落ちてしまいます。
また、塗料は希釈割合がメーカーで指定されており、正確に計量しなければなりません。塗膜が薄いと耐久性が落ちます。材料費と工期をカットする場合によく行われる手抜き工事です。
グレードの低い安価な塗料を使う!
契約書に記載していた塗料ではなく、グレードの低い安価な塗料を使って塗装工事を行うことがあります。材料費が削減できますので知らないうちに手抜きされることがあります。
工期があまりにも短い、予定よりも大幅に早く工事が完了した、などといったケースが発生した場合、塗装の仕上がり具合をもう一度チェックしたほうがいいかもしれません。 手抜き工事は、塗装工事のやり直しが発生し、逆に余分なお金がかかりますので要注意です。
AKIHIKO ICHIKAWA