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同じ建物なのに外壁塗装の価格が違うのはなぜか?
Q 同じ建物なのに外壁塗装工事の価格に差が生まれるのはなぜなのでしょうか?
回答
【どの程度の仕事を】【いくらで】請け負うのか、業者の方針や業務形態が異なるために価格に差が出てしまいます。
外壁塗装工事の価格を構成する内訳は、材料費、人件費、経費、利益に分けることができます。
これらの各内訳について少し解説していきましょう。
【1】材料費
工事金額全体に占める材料費の割合は、2割程度と少ないため、同じ塗料を使用して同じ回数で塗装した場合なら、極端に差が出ることはないでしょう。
【2】人件費
塗装作業以前の下地処理として、高圧洗浄、養生、ひび割れ補修などを行う必要があります。
しかし、各作業においてどの程度の手間をかけるのか、またどのような塗り方をするのかによって、作業に要する時間が変わるため、人件費にも大きな影響を与え差が出てしまいます。
【3】経費
事務費、広告費、固定費等の経費は多かれ少なかれ必要なものであり、見積書に明記されていませんが、価格には必ず含まれており、塗装業者を運営するためには必要な費用です。
【4】利益
会社を存続させるためには、利益は必要です。
直接自社施工で「中間マージンカット!だから安い!」 ← HPでよく見かける言葉ですが、完成品の流通とは全く異なる塗装工事の場合、単純に安くできるものではありません。
また、見積書の料金を見る場合は、見積書の合計額(上記4つの合計)を単純に比較するのではなく、4つの比率の違いなどにも着目して比較検討すると様々な違いがあることに気づきます。
つまり、最も重視すべきなのは4つの内訳の合計金額ではなく、塗装工事の原価である【1】と【2】の合計です。
塗装工事の原価は「どこに依頼しても同じくらいだろう」と安易に考えている人が、ほとんどなのではないでしょうか。
また、単に工事価格が安ければ【良心的な業者】だと短絡的に考える方も少なくありません。
しかし、料金の安い業者の方が高い業者よりもはるかに儲かっていることもありますから、逆に工事価格に相応の原価をかけていないから高いと判断するべきではないかと私は考えます。
くれぐれも、価格を云々する前に見積書や工事内容をよく検討して判断してください。
実例をあげます。
私の知り合いの同業者が120万円の見積書を持って施主さんのところに行きました。
「何日かかるの?」 「3週間くらいです。」 「何人で?」 「2人です。」「そりゃ安いなー!?この前来たペンキ屋は2人で1週間で終わったのに100万だったぞ。」
回答の最初にも申し上げましたが、【どの程度の仕事】を【いくら】で請け負うのか、それぞれの業者なりの方針があるために、価格にも差が生じてしまうということです。
「どのような業者を選ぶべきか?」といった問題は、その実質を吟味選択する発注者の度量の問題であると私どもは考えています。
AKIHIKO ICHIKAWA