塗装工事で行われる下地処理の作業の内容
外壁塗装工事の主要な工程の中でも、塗装前の「下地処理」に関する作業内容は、非常に重要な存在です。
塗装工程における「下地処理」といえば、外壁塗装を行う前に行う基本的な作業として知られており、塗料を塗り出す前に元々の外壁に付着していた汚れや錆び、苔、藻などを丁寧に除去していく作業のことです。
この作業を丁寧に行うか行わないかで、塗料の密着具合、色のムラの発生、凸凹ができるかどうか、などといった外壁塗装の仕上がり具合にも大きな影響を及ぼすでしょう。
そして、特にその作業の中で重要だと言われているのが、最初の高圧洗浄作業です。
この作業工程では、上記でも述べたように高い水圧の洗浄水が出る高圧洗浄機を使って、外壁表面に付着した各種汚れをしっかりと洗い落とす作業を行っています。
外壁表面の各種汚れは、洗浄や塗装作業といった基本的なメンテナンスを定期的に行っていないのであれば、煤煙や油汚れがついていますし、藻や苔などもびっしり生えて外観も汚くなっている状態です。
特に、長い年月をかけてこびりついた藻や苔などの菌類は、そのまま放置していると、外壁の内部に根を張るようになって、建物へ大きなダメージを与えるようになってしまいます。
塗装を行う前には、これらの汚れをしっかりと落としておく必要がありますし、傷んでいる部分をはっきりとさせ、クラック(ひび割れ)や破損箇所があれば、しっかりと補修作業を行う必要があるでしょう。
また、藻と苔が付着したままですと、塗料の密着性が低下することが多く、塗装の寿命にも悪い影響を与えることが多くなります。
そのため、これらの汚れをしっかりと丁寧に洗い落とすことが、高圧洗浄において非常に重要な作業であるということになります。
高圧洗浄作業が終わった後、次に行う重要な作業としては、ひび割れなどの補修(クラック補修のこと)があります。
補修方法もプロによる手作業なら、塗装面を平滑でゴミのついていないきれいな状態にすることができます。
ひび割れの状態や外壁材の素材に対応した工法を採用して、一つ一つ丁寧に手作業による補修作業を行っています。
ひび割れを放っておいたまま塗装作業を行うと、塗料が吸い込みやすくなっていたり、塗装後の凸凹の発生の原因となったりしますので、安定した塗装品質を維持するためにも大変重要な作業工程です。
そして、下地処理に必要とされる各工程を終えた後には、塗料と外壁との密着性を高める下塗り作業を行って、下地処理を完了させます。
こちらでご紹介したような下地処理に関する各種作業を丁寧に行うか行わないかで塗装の出来や仕上がり具合は大きく変わってしまいます。
下地処理を行わない塗装業者はいないとは思われますが、手抜きや作業の省略などはごくまれに行われることもあります。
業者を選ぶ際には、多少時間がかかっても慎重に丁寧に作業を行うような安心感があって信頼できる塗装業者を選ぶようにしてください。
AKIHIKO ICHIKAWA